ズーマー

ズーマーについて

ズーマーは、本田技研工業が製造販売する50ccのスクーターです。最初に発売されたのは2001年6月で、個性を大切にする若者をターゲットにネイキッドスクーターというコンセプトでプラスチックカバーがないむき出しの骨格と極太のタイヤとデュアルヘッドライトという斬新なデザインで多くの若者に親しまれヒットしました。2017年8月には、平成28年排出ガス規制をクリアする事が困難となり生産終了となりましたが、今でも根強いファンが存在している人気のスクーターです。パワートレーンは、スムーズな走り出しと安定した性能を誇る水冷4ストローク50ccエンジンを搭載し、クリーン4エンジンには電子制御燃料噴射装置PGM-FIを組み合わせています。理想的な燃料消費を実現しており、軽快な走りとしっかりとしたトルク感を感じることができます。環境性能に優れ、低燃費性能も抜群です。セキュリティーの面では、鍵穴をシャッターで守りピッキング等に強いシャッター付きシリンダーを採用。その他にもキー付きタンクキャップやイモビアラームにも対応しています。ズーマーの特徴は、なんと言っても見た目からも伝わる通り「遊び心」にあります。シート下の収納スペースをむき出しにしてデザインの一部として取り入れており、収納するもの一つもデザインの一部になる感覚を刺激する仕様。シートは従来の縦開きではなくあえての横開きの仕様となっているのも他との差別化、個性の主張からでしょう。ヘッドライトには王道の丸形シングルライトではなく、デュアルライトを採用し、より個性的に他との差別化を測っています。リアフェンダーなどをむき出しにし、極太のタイヤを装着する事でワイルド感を追加。それまでのスクーターはどうしてもイメージとして「おじさんが乗るもの」というイメージがつきまとっていましたが、ズーマーの登場によりそのイメージが一掃されたといってもよいでしょう。スクーターのイメージを払拭し、新たな価値をプラスしたバイク史上でも重要な意味をもつ一台で、若い男性層から多くの支持を受け、更に女性からの人気も高いスクーターとなりました。残念ながら2017年に生産終了となったズーマーですが、コアなファンは今も数多く存在し、中古市場でも人気が高いバイクです。元々の価格帯が高いということもあり、これから再度ズーマーが市場に登場するかどうかはなかなか難しいという印象ですし、もしかしたら中古市場でプレミアムな評価を得る日がくるかもしれません。