ニッサン

ニッサンの特徴

日本国内・海外市場でも知名度の高いニッサン。その始まりは明治時代の末である1910年に福岡県遠賀郡戸畑町で創業された「戸畑鋳物株式会社」です。鋳物工場の技術を生かして自動車開発にも乗り出した同社は、1934年に「日産自動車株式会社」へと社名を変更し、自動車メーカーとして本格的に歩みを進め始めました。テレビのコマーシャルや新聞広告でもお馴染みの「技術のニッサン」という言葉にあるように、高い走行性能と堅牢さが評判のニッサンはメキメキと力を付けて業績を伸ばしていきました。1980年代にはこれまでの勢いが落ち、販売台数が低下し始めていたニッサンは「901活動」を通して「1990年代までに技術世界一を目指す」ことを目指しました。しかしながら、バブル崩壊の影響を受けた同社は、この活動もむなしく業績は低迷、品質向上路線からコスト削減による低価格販売路線に舵を切り、1999年にはフランス大手自動車会社「ルノー」の傘下に入りました。 「ルノー・日産アライアンス」の体制をとっていた2002年にはルノーからカルロス・ゴーン氏を社長に招き、「日産リバイバルプラン」を達成させました。2003年までの4年間では、このプランの達成のおかげで、2兆1,000億円ともいわれた巨額負債を完済したことが世間を驚かせました。現在は、燃費を意識した穏やかな走行・雪道などで滑らないことを重視した落ち着いた走行・スポーティーなドライブを楽しむための走行などから、気分で好きな走りを選ぶことができる「ドライブモードセレクター」を搭載した車種や、2017年9月に2世代目が発表された電気自動車「リーフ」・市街地でも多く見かける「キビキビ走るハイトワゴン」の「デイズ」が人気です。 2017年には、燃費データ不正問題などで業績が低迷していた三菱自動車の34％の株式取得で合意し、「ルノー・日産・三菱アライアンス」の体制がスタートしました。これにより、同アライアンスの2017年度の世界販売台数は世界首位に立ち、その数なんと約1,061万台にものぼります。2017年9月には新たな中期計画「アライアンス2022」を発表し、走行距離の長い電気自動車（EV）や、完全自動運転のできる自動車の開発に向けた目標が公開されました。国内の自動車メーカーではトヨタが大きなライバルとなっていますが、ニッサンを中心とした「ルノー日産三菱」は、今後もトヨタに迫る勢いで発展を続けることでしょう。