インサイト

インサイトについて

1999年にリリースされた「ホンダ・インサイト」。これまでの常識を覆す超低燃費35km/Lは、当時大きな話題を集めました。もともとは2年前の東京モーターショーにてお披露目された「ホンダ・J-VX」がベースとなっており、こちらは1.0Lの直噴VTECエンジンを搭載していましたが、インサイトにはこのエンジンが採用されていません。その代わりに直列3気筒SOHC・VTECエンジンなどが採用され、パワーユニットの効率アップが図られています。これに併せて薄型直流ブラシレスモーターがアシスト用に搭載されており、これらが「Honda IMAシステム」というハイブリットシステムを構築しています。 2003年にはインサイトのマイナーチェンジが行われました。盗難対策としてイモビライザーを標準装備するとともに、遠隔操作により開錠・施錠が可能な電波式キーレスエントリーシステムが追加されています。また、翌年も続けてマイナーチェンジが施され、燃費が36.0km/Lを突破しました。これは、アンダーカバーなどの装備により空気抵抗がさらに低減され、前述のIMAシステムの効率が向上されたことによる成果です。世界初の量産型ハイブリッド車「トヨタ・プリウス」の35.5km/L（当時）の燃費を上回る数値を達成したことは、まさに驚異的でした。2006年に生産を終了したインサイトでしたが、「ホンダ・シビックハイブリッド」がセダンタイプのハイブリッドカーとして歴史を継承しました。 2009年にアメリカ・デトロイトで発表された新型インサイトは、ハッチバッククーペの2シーター車だった先代から、リアドアを追加し5人乗り5ドアへと変更されました。これは、ライバル車であったトヨタのプリウスを意識した結果とも言われています。新搭載された「オートアイドルストップ」は、その名の通り自動でアイドリングを停止する機能で、信号待ちのわずかな時間でも環境に配慮したシステムです。また、リアシートが追加されたことにより当然車体も大型化されたため、排気量もそれに合わせて1Lから1.3Lに増量されました。2013年には新色が追加されたほか、同時に発売された「インサイト エクスクルーシブ」には、オプションでデジタルTV用のプリントアンテナや4スピーカーが搭載されます。 2014年に生産終了が発表されたインサイトでしたが、多くのファンの期待に応えて2018年に再販が決まりました。こちらの記事の執筆段階ではプロトタイプモデルが発表されたのみとなっているため、公式サイトからの更なる情報を待ちましょう。