マグナ

マグナについて

マグナは本田技研工業が販売していたオートバイでVF750マグナ、V45マグナ、マグナ、マグナRS、Vツインマグナ、マグナ50の6モデルがラインナップされています。比較的整った道の長距離移動を想定した、いわゆるクルーザー型のシリーズで、アメリカのバイクに見られる特徴を多く持っています。 1982年にマグナシリーズの最初のモデルVF750マグナが登場します。同メーカーのVF750セイバーのクルーザー型として派生したのがシリーズの始まりです。世界で初めて水冷V型４気筒エンジンを公道走行モデルに搭載します。モデルとしては最高84psまで出すことができますが、国内では規制の影響で72psにまで制限されています。 初代の登場から5年後の1987年には、シリーズ内２機種目のV45マグナが登場します。エンジンは制限ぎりぎりの77psと初代のようなパワフルさを継承しています。ホイルベースは1660mmと非常に長く、シート高は695mmとかなり低めに設定されています。いわゆるローロング型となっており、外見面で同クラスのバイクと差別化が図られます。また片側2本、計4本のマフラーは30度程の傾斜をつけて上を向いています。記憶しやすい特徴的な造形をいくつも積み込んだ個性的なモデルです。 シリーズ三代目にして、名称は無印の「マグナ」となります。前述の通り初代マグナはVF750の派生モデルで、その輸出モデルVF750Cを国内向けにアレンジしたモデルがシリーズ3代目のマグナです。カムシャフトを変更したり、その他小さな修正が加えられました。カウルを増設した類似モデルのマグナRSなども現れます。 マグナの人気は衰えず、排気量の小さいクラスへの展開も敢行されます。250ccクラスにはVツインマグナが登場します。アメリカンの人気に乗じ、クラス売上げナンバーワンを獲得しました。発売後しばらくしても人気は衰えず、一種の定番として市場に定着します。以後数回の改修が行われます。最初の一回目は本格的な改造が加えられ、最高出力を大幅に向上させることに成功しました。以後の改修では基本的なエンジン性能は変わらず、細かい修正が加えられました。クラス移動してきた車種とは思えないほど強い存在感を放っていましたが、2007年の排ガス規制により、他の名車種とともに生産終了となりました。 マグナシリーズで最も排気量の少ないマグナ50は、堅実なデザインが多い同クラスの中では一際目を引きます。エンジンはカブシリーズの物を流用しました。なんといっても迫力あるボディが特徴的で、なおかつ扱いやすいことから、高排気量モデルに憧れを抱きつつも踏み込めなかった層をごっそりと獲得します。