セリカ

セリカについて

セリカは、1970年12月にトヨタ自動車株式会社から発売されたスポーティーなクーペです。カリーナとフォームを共用していますが、独自のデザインとブランドが与えられており、東京モーターショーに出品されたEX-Iの流れを汲んだ車種となっています。当時、大変大胆なデザインが注目を集めました。のちに「ダルマセリカ」の愛称として親しまれました。75年にマイナーチェンジが行われ、排出ガス規制対策が行われました。内外装もそれに伴い変化しており、ボディが拡大し、内装も装いを新たにしました。初代セリカは国内外のレースやラリーで活躍し、実績を残しましたが、それに反し比較的安価で手に入るという日本初のスペシャルティーカーとして歴史を刻みました。 日本にスペシャルティーカーのブームを巻き起こしたセリカは、1977 年8月に6年8ヵ月ぶりのフルモデルチェンジが行われました。低いベルトラインと広いガラス面積が特徴のボディは、2ドアクーペと3ドアリフトバックの2種が展開され、初代と同様、姉妹車となるカリーナとプラットフォームを共用しています。それまでの日本車は直線的なボディデザインがメインとなっていましたが、セリカは先進的な曲面を多用したボディデザインを採用しました。2代目が登場した77年は、日本の排出ガス規制が大幅に強化刷新されていたという時代背景があり、多くの高性能エンジンが存在を危ぶまれていた時代でしたが、トヨタはセリカの象徴ともいえるDOHCエンジンを開発し、燃料噴射の技術で生き長らえさせることに成功しています。 1981年7月に3代目がデビューしました。2代目とは大変対象的なデザインを採用しており、鋭い直線が主体のウェッジシェイプ・デザインとなりました。2ドアノッチバッククーペとリフトバックの2つのボディバリエーションが展開されました。デザイン上のもうひとつの特徴は、点灯時のみボディから起き上がる「ライズアップ」式セミリトラクタブル・ヘッドライトでした。エンジンはセリカの看板ともいえるDOHC・1.60の2T-GEU型のほか、1.80SOHCのIS-U型、1.80OHVの3T-EU 型、20DOHCの18R-GEU型の4種類での発売となりました。 1985年8月に登場した4代目はコロナ/カリーナとプラットフォームを共用しています。それに伴い駆動方式も後輪駆動から横置きエンジン駆動へと大きな改革が行われました。美しい流線型のボディデザインとカラー液晶デジタルの導入が話題を呼び、セリカの中でも非常に人気が高い車種ととなりました。 1989年9月に発売された5代目のセリカは、先代の基本スタイリングを継承しつつ、さらにグレードアップが図られました。時代背景として好景気が続く時代であったこともあり、大変多くの新技術が採用されています。モード4WSと呼ばれるトヨタ初の4輪操舵システムが採用されています。 6代目セリカは1993年10月に市場に登場しました。カリーナED/コロナ・エクシヴとプラットフォームを共用する3ドアハッチバックとなっており、スポーティーさが強調されています。ボディの変更点としては、幅が拡大して3ナンバーサイズとなり、ボリューム感が増加しています。 ボディに半分ほど埋め込まれたかのような4灯式ヘッドライトのデザインが大変特徴的となっています。パワートレーンはすべて20で、ハイメカツインカム3S-FE型が140ps、スポーツツインカム3S-GE型が180psという高性能水準を発揮しています。3S-GE型を搭載したSS-IIには、スーパーストラット・サスペンション装着車も設定されています。デュアルモード4WS、スポーツABS、ビスカスLSDなどの機構は先代から継承しています。