アリスト

アリストについて

アリストは、1991年10月にトヨタ自動車株式会社より発売された高級「ハイパフォーマンス4セダン」です。時代背景として、バブル景気があり、当時の日本社会を象徴する一台といえるでしょう。 当時の国産車らしからぬ先進的なスタイリングは、ジョルジェット・ジウジアーロのノシリーロの率いるイタルデザイン社が原型を提供しており、そのデザインをトヨタが発展させたものといわれています。パワートレーンは、3.0Qが直列6気筒30DOHC 24バルブ・230psの自然吸気(2JZ-GE型)を、3.0Vが280psのウェイツインターボ (2JZ-GTE型)を装備しています。3.0Vは圧倒的な加速力・トルクチューンを発揮しており、高性能セダンを求める国産車ファンから絶大な支持を獲得しました。サスペンションは、4輪ダブルウィッシュボーンを装備し、ピエゾ TEMS、TRC、トルセンLSDなどをグレードに応じて設定となっています。変速機はECT-iのみとなっています。 92年10月にはセルシオ用のV8・40DOHC・32バルブ(1UZFE型)を搭載した4WD車の4.0Zi-Four が登場しています。94年8月にマイナーチェンジを実施しており、フロントグリル、リアバンパー、リアコンビネーションランプの意匠を変更するなどデザイン面を一新しました。モデル名のアリストは、英語の接頭語ARISTOに基づき「最上の、優秀な」という開発意思をこめたものとなっています。時を同じくして同時に登場したクラウン・ロイヤルサルーンやマジェスタとは、プラットフォー ムを共有した兄弟車となっています。北米市場では92年からレクサスGSとして販売が開始されています。 先代の雰囲気を残しつつオーバーハングをmm短縮し、ボリューム感をキープしたスポーツセタらしいニュースタイリングとして誕生しました。エンジンは、先代から継承し、気筒30DOHC24バルブの2JZ-GE型(自然吸気)と21 (ツインターボ付き)となっています。いずれもVVT- iを採用しており、ETCS-i スロットル)が搭載されています。変速機は4段ATのECT-iEでステアマチックとなっています。VSC、ブレーキアシスト、TRC、ABS 全車に標準装備するなど安全性能も抜群です。更に衝突安全ボディのGOAを採用し、デュアルSRSエアバッグやSRSサイドエアバッグも全車装備となっています。サスペンションには4輪ダブルウィッシュボーンを採用しています。 2000年7月にマイナーチェンジが実施されており 内外装を大幅に変更しました。自然吸気車にステアマチック付きの5スーパーECTを設定されました。しかし、アリストは2004年11月で生産を終了となっており、後継車は2005 年8月発売のレクサスGSで、日本市場でも展開が始まったレクサス・ブランドに移行しています。この2代目アリストで採用された新プラットフォームはその後、多くの後輪駆動車に使用されるなど現代自動車の基盤となっています。