SLKクラス

SLKクラスについて

格納式のハードトップを備えたオープンカー・クーペコンバーチブルタイプの「メルセデス・ベンツ・SLKクラス」。1996年の生産開始時は、馬車の製作なども受注していたドイツの大手自動車架装会社・カルマン社が製造を担当していました。初代SLKクラスは2000年にマイナーチェンジされました。SクラスやSLなどでも使用されている、3.2LのV6エンジンを搭載する新しいグレードの「SLK320」が発表されると、その人気は再燃しました。また同時に、AMG製のアルミホイールなどを使用した「SLK320 スポーツライン」も販売を開始し、その個性的なデザインが注目を集めました。 2004年にフルモデルチェンジされて発表された２代目は「メルセデス・ベンツ・SLRマクラーレン」を彷彿とさせるデザインで話題になりました。新世代の3.5L V6エンジンを積載する「SLK350」は前作より一回り程度大きく、重厚感も増しているようです。またAMGモデルの「SLK55 AMG」には「エアスカーフ」という機能が搭載されていますが、これは寒くなりがちな車内で首周りを暖めるヒーターです。車内の風の流れにも研究が加えられた結果、シートの配置も少し変えられていて、車内空間の快適さをさらに追求したことが見て取れます。自動車好きな男性だけでなく、最近増加している女性のドライバーにとっても、これは大変うれしい機能ですよね。 2011年に登場した3代目は、SLRマクラーレン風だった先代からは様々な変更が加えられた一台です。最も画期的だったのは「マジックスカイコントロール パノラミックバリオルーフ」という長い名前の付けられた機能で、ルーフトップの濃淡をボタン一つで変えられるという優れもの。電圧を加えることでガラスの明るさを調節できるこの機能によって、直射日光がまぶしい時には車内を暗くできる上、紫外線をカットすることもできるそうです。また2015年には、表面の温度の上昇を抑える特殊加工の「サンリフレクティング・レザー」を装備するとともに、1.8L直列4気筒ターボエンジンを2.0L直列4気筒ターボエンジンに交換することで最高出力を上げ、7段ATだったトランスミッションを9段ATの「9G-TRONIC」に変更しました。また2代目で搭載された「エアスカーフ」や、前述の「マジックスカイコントロール パノラミックバリオルーフ」機能も標準装備されていて、車内環境の向上は徹底されています。 どこまでもユーザビリティーを追い求めるメルセデス・ベンツですが、その真髄が味わえるのがSLKクラスとも言えます。2015年からは「SLCクラス」に名称変更されてしまいましたが、今後もその理念は生き続けるでしょう。