Eクラス

Eクラスについて

メルセデス・ベンツの中でも看板商品である「メルセデス・ベンツ・Eクラス」。そのルーツとして「メルセデス・ベンツ・W120」が挙げられます。ハンガリー人技術者のベラ・バレニーによってセミ・モノコック構造や衝撃吸収設計ボディ構造が採用され、安全性能を高めた同モデルは、1953年に初生産されたものになるため、同一モデルとして60年以上もの歴史があるといえます。 そんなロングセラーモデルのEクラスは、現在も安全性能が非常に高い一台として知られています。アメリカで自動車保険を扱うNPOの「米国道路安全保険協会 (IIHS) 」は、2000年からの4年間で発生した交通事故の中で、メルセデス・ベンツのEクラスは最も死亡事故の発生率が低いというデータを発表しました。 祖国ドイツではタクシーとしての利用も多いEクラスは、日本では3代目となるW211・S211がよく知られています。2002年に発表されたこのモデルは、楕円形のヘッドライトが印象的で、流麗なラインが美しく、スポーティーなイメージを与えます。市街地での街乗りはもちろんのこと、山道や雪道での走行も安定感があることから人気がありましたが、「SBC ( Sensotronic Brake Control)」と呼ばれるブレーキの性能維持機能が多くのトラブルを引き起こすことから、リコールが2度行われてしまいました。素晴らしい性能を持っていた自動車であっただけに、安全性に問題が発生してしまったことを残念に思ったドライバーの方も多くいらっしゃったでしょう。次の世代となる4代目は2009年にリリースされましたが、先代の影響を受け売れ行きはやや落ちてしまったそうです。しかしながら、オプションで搭載ができる「ナイトビューアシスト プラス 」(暗所でも視界を確保できるようにするシステム)・車線の逸脱防止支援システムは話題となりました。 2016年の夏に公式公開された現行モデルは5代目となり、安全運転支援システム「ドライプパイロット」の搭載が発表されました。11月にはステーションワゴンも導入され、2リットル直4ターボが184ps・211psの2種類、2リットルpHEV、3.5リットルV6ターボ、2リットル直4ディーゼルターボが用意されているほか、高性能版のAMGには3リットルV6ターボ、4リットルV8夕-ボから選択でき、いずれも9速ATとの組み合わせとなっています。 メルセデス・ベンツの本流ともいえるEクラス。王道を進むこの一台は、積極的に最新システムを搭載するなど、流行や時代の先端を進む一台でもあります。次の6代目はどのような機能を搭載するのか、その動向には注目が集まっています。