ソニカ

ソニカについて

室内空間の広さをセールスポイントとするトールワゴン系モデルが全盛の激戦が続く軽乗用車市場に、2006年6月新たなる風としてダイハツより市場に送り込まれたのがハッチバック型軽自動車のソニカです。その最大のアピールポイントは「爽快ツアラー」というメインコンセプトのもとにデザイン設計されたボディとなっており、1470mmという軽自動車では最も低い部類に属する超低空の全高と、ルーフ後端部に向けて鋭く切れ上がったサイドウィンドーによるロー&ロングの切れ長スタイルが大変印象的でした。初代タントのプラットフォームをベースとしており、前ストラット/後トーションビームの足回りも形式は同一となっていますが、ソニカには前後スタビライザーが新たに装着されており、個性を発揮する独自のセッティングが施行されました。与えられたパワートレーンは、2005年のエッセに積まれてお目見えしたロングストローク型直列3気筒DOHCにターボを配したKF-DET型ユニット1種のみとなっており、このソニカが初めての搭載となり話題となりました。変速機も新開発の7段シフト付きCVTのみがマッチングされており、いかんなくそのパワーとコーナーリングの安定性を引き出しました。駆動方式は2WD/4WDの双方が設定されています。爽快ツアラーと命名されたソニカは質感の高い走りを実現しており、街中乗りよりも少し遠出をする際に本領を発揮する車種となっており、爽快感のあるパワートレーンと地面に吸い付くような走行感、長時間乗っていても浸かれない磨き抜かれたシートにより、アクティブな若者世代に好感を持って受け入れられました。 2007年1月には、第17回省エネ大賞・資源エネルギー庁長官賞を受賞しています。2007年8月、フロントグリルをリニューアルしており、バンパーを黒からボディと同色へと変更し、見た目にインパクトを与えました。ダッシュボードやドアトリムのカラーも刷新され新しい顔を表現。同時にRSリミテッドに6スピーカーが標準装備となり、居住空間がグレードアップしました。発売当初は好調な売れ行きを見せていましたが、その後は徐々に販売台数を落としていき、2009年4月に生産終了となり、3年弱という短い生涯を閉じることになりました。 ソニカの名前の由来は「SONIC SPEED CAR」から取られています。意味は音速のように速いクルマという意味で、その小柄な車体に充分なほどのパワーを載せており、軽快な走りを実現していました。