KLX

KLXについて

1993年に登場した競技用バイク「KLX250R」と、方向指示器などの保安部品が付けられた、街乗り用のコンパクトサイズな「KLX250SR」の誕生により、KLXは日本国内・海外のバイク愛好者に知られるようになりました。KLXといえば、初期から継続して使用されている「闘う、4スト。」というキャッチフレーズですが、その由来となったのが1998年にリリースされた「KLX250」です。今までの複数の車種を統合して発表されたKLX250は、誕生から3年後の2001年の、排ガス規制の強化にも適応しました。かなり厳しい規制に対応することができたのも、KLXが「4スト」だったことが理由の一つです。 保安部品が付けられた車両が出場するレース「エンデューロレース」では、パワフルで重量が軽い「2ストロークエンジン」が一般的に活躍しています。このエンジンは燃費が悪い上に、回転数も多いので音がうるさく、街乗りや日常での使用には適していませんが、このようなレースでは結果を残すことができるのです。一方で、燃費が良く排ガスが少ないものの、パワーでは2ストロークエンジンに劣る「4ストロークエンジン」は、街乗りには適しているものの、このようなレースにはあまり向いていません。KLX250が「闘う4スト」と呼ばれているのは、このようなエンデューロレースに、果敢にも4スト（4ストロークエンジン）で挑んだためです。開発者の努力が実り、分が悪いとされていた数々のレースでKLXは結果を残してきました。2008年には「平成19年度排ガス規制」に対応させるために、フルモデルチェンジを実施し「フューエルインジェクション」を内燃機関に使用しました。 2009年には、125ccエンジンを搭載した「KLX125」を発売しました。小型自動二輪車に属するKLX125は、維持費 を安く抑えることができ、燃費もよいことから通勤・通学で使用される方も多くいらっしゃいます。KLX125の人気が確立するに至った2016年、KLX250は「KLX250 ファイナル・エディション」を発表し、その歴史に幕を下ろしました。カワサキの代名詞的カラーである格式高いライムグリーンに包まれたボディーには、デビュー当時の懐かしいグラフィックが描かれたり、Final Editionのロゴが記されたりしているのも必見です。KLX250の最後を飾るにふさわしい一台ですが、今後はそのノウハウがカワサキの次世代のバイク制作に生かされていくことでしょう。