アルファ147

アルファ147について

アルファ147は2000年から2010年までの10年間、アルファロメオから販売されていた乗用車です。イタリア車らしく華々しい容姿と性能をもつ147、その源流は1971年に発売されたアルファロメオ・アルファッスドにまでさかのぼります。 アルファッスドはアルファロメオのブランドラインというよりは、番外編的な立ち位置にあります。イタリア政府が国内格差是正のための雇用創出を目的とした自動車生産計画の産物がアルファッスドでした。大衆車とはいっても性能は非常に優れていましたが、品質管理に問題がありました。良くも悪くもアルファロメオの名を広く知らしめるきっかけになりました。 アルファッスドの後継車アルファ33は1983年に発売されました。現在のモデルのアイデンティティとなるハッチバックはこのモデルからの導入です。1994年にはアルファロメオ145とアルファロメオ146が発売されます。2000年になって二つの支流はアルファロメオ147として合流することになります。この系譜は現在になってもなお続いています。 アルファ147は2000年9月にフランスで発表が行われると、2001ヨーロッパで最も優秀なモデルに贈られるカーオブザイヤーを受賞、華々しく鮮烈なスタートを切ります。本邦においては、発表から一年後の2001年にから輸入が開始され、国内でも様々な賞を受賞しました。コンパクトカーにしては高額でしたが、非常に売れ行きが良く、他社もラグジュアリーなコンパクトカーの開発を行うなど、新たな市場の開拓に貢献します。 2009年には世代交代が行われて新生ジュリエッタへとバトンを渡します。これまでどことなく独特なデザインだったハッチバックモデルですが、ジュリエッタになってからは、デザインが一気にモダンになります。押し出されるようにして生まれた番外編モデルも、ここにきてようやく他のラインナップに綺麗に馴染むようになりました。 最新の147モデルは全長4.17m、全幅1.73m、全高1.42ｍと同メーカーの中では比較的車体が大きく、キャビンアはゆったりとしています。スーパーカーの印象が強いアルファロメオ車ですが、147はその格式の高さをのこしつつも、どことなく親しみやすさもあります。贅沢なのは性能や外装だけではありません。高級オーディオの搭載や6エアバックの完備など、細部にまでアルファロメオのフィロソフィーが注ぎ込まれた名車種です。