- ホーム
- 鍵について 鍵の紹介
- 世界の鍵コレクション
南京錠
アラブ製南京錠
錠の渦巻き模様は現地でよく見かけるデザインである。渦巻きは獅子を表していると言われ、アッバース朝の時代によく作られたものである。
イラン製南京錠
鉄製のボディに、真鍮や洋白、銅などが使われており、かなり華やかなデザインになっている。財産を守るという実用的な使用法の他に、装飾品としての意味合いも持っていたように推測される。
インドネシア製の南京錠
鍵が二股に分かれているが、これは一方の鍵穴に鍵を挿し、途中で90度回転させてからもう一方の鍵を挿入して開ける仕組みになっている。
セサミロック
ペルシャ製のセサミロック
イランの首都テヘランで見つけたもの。全体は鉄製で文字の部分は真鍮でできている。
北京製のセサミロック
北京語である簡体字で表記されている。保存状態が良く、文字部分は鉄を彫り込んだだけであるがしっかりと文字が判別できる。
ウォード錠
ヨーロッパ製ウォード錠
ウォード錠は錠の中に障害物があり、その障害物を避けて通れる型の鍵のみが、ロックを開錠できるようになる構造のもの。この錠前はラッチボルトも付いているので比較的最近の錠前である。
ヨーロッパ製ウォード錠
このウォード錠は鍵穴と子鍵の型状が単純であるため、キーパターンの少ないタイプのウォード錠である。
板バネ押し鍵式錠
蓮紋板バネ押し鍵式錠
蓮の花は貴族、王族が使う紋様で「姫」を表す紋様である。
双魚紋板バネ押し鍵式錠
多産の象徴で縁起の良い「魚」の紋様を用いた錠
鳳凰紋板バネ押し鍵式錠
蝙蝠の中国語の発音が(ピアンフウ)となるが、最後のフウの発音が幸せの福(フウ)と同じ発音のため、中国では縁起が良いとされている。
チベット製板バネ押し鍵式錠
蓮の花が描かれている。チベット仏教においても蓮の花は特別な意味を持つため、錠前に描かれることが多い。
円筒形錠
円筒型銀入糸錠
花びら模様と稲妻模様全体に描かれ、吉祥語紋が四方に刻まれている
円筒型錠(壮元の意)
「壮元」とは中国の役人登用試験に合格したものを指す。合格祈願の意味も含まれているのかもしれない。
帆げた型錠
チベット製帆ゲタ型錠
帆げた型錠は子鍵が帆げたのような形状をしているため、そう呼ばれている。
チベット製帆ゲタ型錠
帆げた型錠はㄷ字型錠に比べ、構造が複雑になるため、防犯性は高くなるが装飾を施しづらくなる。
瓢箪形錠
城門用瓢箪型錠
城門用瓢箪型錠瓢箪型錠は韓国にある慶尚道地域でよく作られた錠前である。
瓢箪型錠(寿福の意)
寿福という吉祥語紋が書かれた錠
閂
亀型閂
閂じゃ通常オスとメスで一対となっている。大きい方がオス、小さい方がメスを表している。
亀型閂
亀は長寿の象徴として縁起物であり、甲羅の硬さから家を守る力もあるとして、多くの閂や錠前に描かれている動物である。
つばめ型閂
つばめは多産であることや福を運んでくるという言い伝えなどから、日本以外でも縁起物とされている動物である。
ヘテ型閂
韓国における空想上の動物ヘテをかたどっている。ヘテは日本でいうと狛犬のような存在。真実を見極める力を持つと言われ、魔除けとして建物の入口に置かれることが多い
和錠
阿波錠
阿波錠はその他の和錠に比べ装飾が多くきらびやかであることが特徴である。阿波は錠前生産が盛んな地域で、一口に阿波錠と言ってもかなり多くの種類がある。
阿波錠
阿波錠は鍵穴が隠れていることが多い。これは防犯性を高める意味合いもあるが、装飾を綺麗に見せるためというのが一番の理由である。
海老錠
インド製海老錠
海老錠とは写真のようにつるの部分が海老のようば曲線を描いている鍵のことである。
インド製大型海老錠
海老錠はインドや中国、日本などアジアの広い地域で広まった鍵である。
ネパール製海老錠
腐食が進んでおらず、比較的新しい年代に作られた海老錠である。
秘密錠
牡丹紋秘密錠
牡丹の花は裕福さを表し、裕福で幸せな家庭を作れるようにという意味がこめられている。
唐草紋秘密錠
蓮の花と唐草紋が錠の胴体部分に描かれており、仏教色の強い錠前である。
物象形錠
カエル型錠
カエルには雨乞いの象徴であるため、農家などで使われていたことが予想される。
コウモリ型錠
コウモリは中国において縁起が良いとされているため、コウモリ型の鍵も多く作られている。
サソリ型錠
サソリは毒を持ち危険な動物である。錠を破ろうとするものへの警告の意味がこめられている錠である。
ライオン型錠
ライオンの錠は、ライオンの獰猛さからくる警告の意よりも高貴さを象徴していると考えられ、王族、貴族が使用したと思われる。
亀型錠
大型の錠前で屋敷の正門などで使われたと考えられる。四本足を固定し、尻尾を門の掛け金にかけて施錠する仕組みである。
鍵牌
鍵牌(鶴壽松齢の意)
鍵牌は鍵用のキーホルダーのこと。韓国では装飾品として様々なものが作られている。この鍵牌は鶴と松の木のように長寿になるようにという願いが込められている。
樹木型鍵牌
硬貨を使って樹木に見立てた鍵牌。「金のなる木」を表し裕福になるようにという願いが込められている。
その他特殊錠
貞操帯(女性用)
貞操帯とは浮気不倫の防止するための拘束具である。排泄はできるが、性行為はできないようになっている。長時間付けていれば衛生的に問題であり、歴史的に見ても一部の好事家が使用しているだけである。
貞操帯(男性用)
貞操帯は本来、長旅に出る男性が家で待つ女性に対し、浮気や不倫を防止するために作られたものである。男性用の貞操帯は近代に入ってから作られたもので、SMプレイの道具として使われるものである。
豚の尻尾錠
閂のように使用されたと推測されるが、詳しいことは不明。韓国のバザーで購入。
箪笥錠
江戸時代のもの。江戸時代には庶民の間にも錠前は普及したが、それは蔵などに使用する大型のもの。錠前の付いた箪笥を使えるのは裕福な商人または武家だけであった。
鍵について 鍵の仕組み・目次
鍵の基礎知識
鍵と錠前について
現代では誰もが使用している鍵と錠前。その基本的な仕組みや内部構造を紹介します。紀元前から存在する錠前は人々の生活に密接に関わり、発展を遂げてきました。錠前の構造を知ることでその機能的側面、芸術的側面に驚くことでしょう。
キーシステム
様々なキーシステムについて紹介します。キーシステムとはシリンダー内部を組換えて、一本の鍵で異なる鍵を開けることを可能にする機構のことです。近年のシリンダーは構造が複雑化しており、様々なシステムを組むことが可能になりました。
鍵・ドアの部品
鍵、ドアの部品を紹介します。錠前は様々な部品が集まって、初めて機能する精密機械のような構造です。部品一つ一つを知ることで、鍵がどのようにして動くのか理解することができるでしょう。
鍵の種類
住宅玄関用の鍵
住宅の玄関に使われる鍵を紹介します。数多くある鍵の中でも一番豊富な種類を持つのが住宅玄関用の鍵です。近年、技術革新により電子式錠前の価格が下がり一般住宅に普及してきています。
室内・オフィス用の鍵
室内やオフィスで使われる鍵を紹介します。鍵は玄関だけでなく様々な場所に使われており、防犯的な意味合いだけでなく、プライベートな空間を作るという意味でも鍵は使用されています。
簡易鍵・その他特殊錠
身近な南京錠やスーツケースの鍵など、特殊な鍵を紹介します。あまり意識することはありませんが、鍵はドアや車だけでなく、様々な場所に使用されています。普段目にしない特殊な鍵についても詳しく説明します。
車・バイクの鍵
車やバイクの鍵を紹介します。車やバイクは資産の一つですが、移動が可能なことから常に盗難の危険にさらされています。ここでは車、バイクの鍵のことや、盗難防止システムについて詳しく説明します。
金庫のカギ
金庫の鍵や、金庫用特殊開錠工具などを紹介します。大切な財産を守る金庫には様々な技術が用いられています。耐火性能を持つものや防盗機能に特化した金庫、指紋認証機能など最新技術を駆使した金庫もあります。
鍵の雑学
鍵の歴史と文化
鍵を歴史的観点、文化的観点から紹介します。鍵は家や財産を守るものですが、そういった実用的な部分以外にも象徴的意味を持っています。人類の歴史を語る上で欠かせない「鍵」について様々な視点で説明していきます。
鍵・防犯にまつわる法律・認可・資格
鍵・防犯にまつわる法律・認可・資格を紹介します。 近年、窃盗団の技術力も増し、防犯に関する知識の必要性が叫ばれています。また、防犯性能の高い鍵が一般家庭にも普及し、それに伴い認定錠前技師にも高い技術力が求められるようになりました。ここでは鍵・防犯業界の現状を様々な観点からクローズアップしていきます。
世界の鍵コレクション
世界をまたにかけ集めて来た鍵コレクションを紹介します。鍵は世界各地で使用され、その土地や歴史的背景によって様々な発展をしてきました。鍵を通して悠久の歴史に想いを馳せましょう。