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スマートキーの電池が切れたらどうする?
普段通勤やお出かけで使う車、最近では鍵穴にさして回してエンジンを始動するタイプよりもスマートキーとプッシュスタートタイプの車がだいぶ増えてきました。
実はこの「スマートキー」という名称はトヨタが名付けたものだとご存じでしたか?
そんな便利なスマートキーですが、普段意識しないだけにいざというときに電池が切れてしまったというトラブルはよく耳にします。
このコラムでは、日本車メーカーのスマートキーの電池が切れたときの対処方法をご紹介します。
スマートキーが反応しないとき
普段車を運転していて意外とうっかり見落としてしまいがちなのが、スマートキーの電池切れではないでしょうか?
電池の寿命としては各社どこのメーカーも二年ほどを目安としています。
しかし電池の寿命も年々延びてきて、最後にいつ交換したかも忘れてしまうこともあると思います。
そんなときにもし、電池を切らしてしまったらどうすればいいかをご紹介します。
メカニカルキーがあればドアは開く
どのメーカーのスマートキーにもメカニカルキーというものが付属しています。
これがあれば、スマートキーで鍵をかけた後に電池が切れたとしても扉を開けることはできる仕組みです。
車種によってメカニカルキーの出し方は異なりますが、PUSHボタンやツメのようなものをスライドして取り出せるような仕組みになっています。
なお、どのメーカーでもメカニカルキーでドアを開けると盗難防止のブザーが作動して警報音がなることがあります。 これはエンジンを始動すれば鳴りやみますので、この後ご紹介するエンジンを始動する手順を素早く行うと周りにも迷惑がかからずに済みます。
電池が切れてもエンジンは動く?
多くのメーカーが電池切れを起こしてもエンジンが始動できるようなシステムを保有しています。よくある手順としては、
- ① ブレーキ(クラッチペダル)を踏む
- ② スマートキーをPUSHボタン(エンジン始動ボタン)に当てる
- ③ 音が鳴ったらボタンをおしてエンジン始動
このような流れが多く見受けられます。次のセクションで詳しくメーカーごとに解説します。
これはあくまでも緊急手段なので、電池を買いに行けるようであれば買いに行きましょう。
ボタン電池は電気屋、カーショップなどはもちろん、コンビニや百円ショップにも置いてあることもあります。
電池切れのときのエンジンのかけ方と電池交換方法
メーカーごとに、スマートキーの電池が切れた時のエンジンのかけ方・電池の種類・電池交換の3点をご紹介します。
電池交換をするときにマイナスドライバーを使いますが、ご使用の際は布やマスキングテープを巻くなどしてスマートキーの基盤に傷がつかないよう、十分にご注意ください。
電池交換早見表 | ||
---|---|---|
メーカー | 鍵のタイプ | 電池の種類 |
トヨタ | プッシュスタート | CR1632 |
鍵を回してエンジン始動 | CR2016 | |
ホンダ | 細長いタイプ | CR1632 |
やや太いタイプ | CR2032 | |
日産 | プッシュスタート | CR2032 |
鍵を回してエンジン始動 | CR1620 | |
マツダ | 四角いタイプ | CR2025 |
やや太いタイプ、魂動デザイン | CR2032 | |
スバル | 四角いタイプ | CR1632 |
丸いタイプ | CR2032 | |
スズキ | CR2032 | |
ダイハツ | プッシュスタート | CR2032 |
鍵を回してエンジン始動 | CR1620 | |
三菱 | CR2032 |
トヨタのスマートキーの電池交換
トヨタの代表的な車は、プリウス、ハイエース、ヴェルファイアなどがあります。
電池の種類は
スマートキー非搭載車(鍵を挿して回すタイプ)はCR2016
スマートキー搭載車(プッシュスタート)はCR1632
となっています。
電池が切れた時のエンジン始動方法
- ①シフトレバーPにします
- ②ブレーキペダルを踏みながらスマートキーのロゴの面をパワースイッチに当てます
- ③「ピー」という音が鳴ったらパワースイッチを10秒以内に押してエンジンを始動します
電池交換の手順
鍵を挿して回すタイプの場合
- ① ボタン側を下向きにしてカバーを外します
- ② 電池が埋まっているユニットを外します
- ③ ユニットのカバーを外して電池を外します
- ④ +極が上向きになるように新しい電池(CR2016)を取り付けます
プッシュスタートの場合
- ① サイドにあるPUSHボタンをおしてメカニカルキーを抜きます
- ② ロゴマークを上向きにしてマイナスドライバーでカバーを外します
- ③ +極が上向きになるように新しい電池(CR1632)を取り付けます
自分の車の鍵がイモビライザー機能がついてるかどうかわからないという方はこちらのページで解決できるかもしれません。車種ごとに解説していますのでよかったらご参考くださいませ。
ホンダのスマートキーの電池交換
ホンダの代表的な車は、ヴェゼル、フィット、ステップワゴンなどがあります。
ホンダのスマートキーの正式名称はHondaスマートキーといいます、電池の種類は
細長いタイプがCR1632
やや太いタイプがCR2032です。
電池が切れた時のエンジン始動方法
どちらのタイプも電池が切れたときのエンジン始動方法は変わりません。
- ① エンジンスタートストップボタンを押します
- ② 「ピーピー」という音がなり、ボタンが点滅します
- ③ 点滅しているHondaスマートキーのロゴ部分をボタンに当てます
- ④ 点滅が点灯に変わります
- ⑤ 10秒以内にブレーキペダルを踏みながらエンジンスタートストップボタンを押して、エンジンを始動します
電池交換の手順
細長いタイプの場合
- ① ホンダのロゴを上向きにします
- ② マイナスドライバーでカバーを外します
- ③ +-を間違えないように新しい電池(CR1632)を取り付けます。
やや太いタイプ
- ① ボタン側を下向きにしてカバーを外します
- ② 電池が埋まっているユニットを外します
- ③ ユニットのカバーを外して電池を外します
- ④ +極が上向きになるように新しい電池(CR2032)を取り付けます
日産のインテリジェントキーの電池交換
日産の代表的な車は、エクストレイル、マーチ、セレナなどがあります。
日産のスマートキーの正式名称はインテリジェントキーといいます。
電池の種類は
リモートコントロールエントリーシステム(鍵を挿して回すタイプ)はCR1620
インテリジェントキー(プッシュスタート)がCR2025
です。
インテリジェントキーの一部にはCR2032のタイプの鍵もございます。
交換する際は間違内のないように確認を。
電池が切れた時のエンジン始動方法
リモートコントロールエントリーシステムの場合
電池が切れたときでも、鍵を回すタイプなので基本的にエンジンはかかりますが かかりにくいときは
- ① ブレーキペダルを踏みながらアクセルをしっかり踏みます
- ② キースイッチを5秒間回し続けた後、通常のエンジン始動を再度試します
これでかかることがあるそうです。
インテリジェントキーの場合
- ① ボタンが配置されている逆の面をスタートストップボタンに当てます
- ② 「ピピッ」という音がしたら通常の手段でエンジンが始動します
電池交換の手順
リモートコントロールシステムの場合
- ① ロゴを上にしてネジを外します
- ② 鍵が出ている付近の溝にマイナスドライバーを差し込んで蓋を外します
- ③ +極を下にして新しい電池(CR1620)を取り付けます。
インテリジェントキーの場合
- ① メカニカルキー(物理キー)を抜きます
- ② 抜くとマイナスドライバーを差し込める穴があるので差し込みます
- ③ 左にマイナスドライバーをスライドさせるとスムーズに開きます
- ④ +極を下にして新しい電池(CR2032)を取り付けます
一部でCR2032のインテリジェントキーもあります。
CR2025とCR2032の違いは厚みです、電圧は同じなので入ればどちらでも大丈夫です。
接触不良が心配な方は正しい方を使いましょう。
電池交換とは別のお悩みでしょうか?
鍵の紛失で困っているのであればこちらのページでお悩みが解決するかもしれません、よかったらご参考くださいませ。
マツダのスマートキーの電池交換
マツダの代表的な車は、MAZDA2(デミオ)、MAZDA3(アクセラ)、CX-5、ロードスターなどがあります。
マツダのスマートキーの正式名称はアドバンストキーといいます。電池の種類は
細長いタイプはCR2025
太いタイプ(魂動デザイン)はCR2032です。
電池が切れた時のエンジン始動方法
電池が切れてしまったときのエンジン始動の方法は、どちらの鍵のタイプも同じです。
- ① ブレーキペダル(マニュアル車の場合はクラッチペダル)を踏み込みます
- ② しばらくするとプッシュボタンスタートが緑色に点滅します
- ③ 点滅中にキーの背面でプッシュボタンスタートに触れます
- ④ プッシュボタンスタートが点灯したらボタンを押してエンジンを始動します
電池交換の手順
細長いタイプの場合
- ① 物理キー(メカニカルキー)スライドさせて抜きます
- ② 裏面の右側にマイナスドライバーを差し込める穴があるのを確認します
- ③ マイナスドライバーを差し込みます
- ④ 少しずつひねりながらスライドさせて蓋を開けます
- ⑤ 蓋を開けると電池カバーがあるので、マイナスドライバーで開けます
- ⑥ +が上になるようにして新しい電池(CR2025)を交換します
やや太いタイプ(魂動デザイン)
- ① ロゴマークを下にします
- ② ストラップ付近にあるつまみをスライドさせ、蓋を開けます
- ③ 補助キーが出てきます、ドアが開かないときはこれで開けます
- ④ 左上に突起物を確認したらそれを押して、カバーを浮かせます
- ⑤ 浮いたところにマイナスドライバーを差し込み、カバーを外します
- ⑥ 電池のカバーも外します
- ⑦ +極を上にして新しい電池(CR2032)を交換します
マツダの車は形も似ていて、名前も似ているので判別が難しいですよね。車種ごとに特徴などをまとめてみたので電池交換以外のお悩みでしたらこちらをご参考にしてみてください。
スバルのスマートキーの電池交換
スバルの代表的な車は、インプレッサ、フォレスター、レヴォーグ、XV、BRZなどがあります。
スバルのスマートキーの正式名称はアクセスキーといい。電池の種類はCR2032です。
電池が切れた時のエンジン始動方法
- ① ブレーキを踏みます
- ② 踏んだ状態でアクセスキーをエンジンスタートボタンに当てます
- ③ エンジンシスタ-トボタンが一度オレンジになります
- ④ 緑色に変わったらエンジンスタートボタンを押してエンジンを始動します
電池交換の手順
四角いスマートキー
- ① サイドについているPUSHキーを押して物理キーを抜きます
- ② 鍵本体に小さな穴があるのを確認します
- ③ その穴に、抜いたキーもしくはマイナスドライバーを差し込みます
- ④ てこの原理でカバーを外します
- ⑤ 新しい電池(CR1632)と交換します
丸いスマートキー
- ① 裏面にある銀色のつまみをスライドさせます
- ② メカニカルキー(物理キー)を抜きます
- ③ メカニカルキー抜いた穴にマイナスドライバーを差し込みます
- ④ 少しずつひねりながらスライドさせて蓋を開けます
- ⑤ 外れるとパーツが三つにわかれます、バネがついているので無くさないように注意してください
- ⑥ +極を上にして新しい電池(CR2032)を交換します
スズキのスマートキーの電池交換
スズキの代表的な車は、アルト、ジムニー、ワゴンR などがあります。
スズキスマートキーの正式名称は携帯リモコンといい、電池の種類はCR2032です。
電池が切れた時のエンジン始動方法
- ① ブレーキを踏みこみます
- ② 踏み込んだままエンジンスタートストップボタンに携帯リモコンを近づけます
- ③ 緑色に点灯したら携帯リモコンでボタンをおしてエンジンがかかります
電池交換の手順
- ① ロゴマークにあるつまみをスライドさせてメカニカルキーを抜きます
- ② 鍵を抜いたくぼみを利用して、溝にそってマイナスドライバーを差し込みます
- ③ カバーが外れるとすぐ電池が見えるので新品のCR2032と交換します
ダイハツのスマートキーの電池交換
ダイハツの代表的な車は、ムーブ、タフト、タントなどがあります。
ダイハツスマートキーの正式名称は電子カードキーといい、電池の種類は最近のお車であればCR1620かCR2032です。
ダイハツは電子カードキーの種類が豊富で、他に5種類ほどございます。
電池交換の際はかならず確認をするようにしましょう。
電池が切れた時のエンジン始動方法
- ① シフトレバーをPにしてブレーキを踏みます
- ② エンジンスタートスイッチに電子カードキーをかざします
- ③ 緑色に点灯したらボタンをおしてエンジン始動
この手順を行う際、ブレーキは踏み続けてください。
また、電子カードキーによってかざす位置が、背面、ロゴ、鍵の持ち手の部分など種類によって異なります。
電池交換の手順
2000年~2004年の間に発売されたハイゼットカーゴはCR123Aという電池ですが、他はどのタイプの鍵もCR2032かCR1632です。
このコラムでは一番新しい2タイプの交換方法だけご紹介します。
キーレスエントリー(鍵を挿すタイプ)の場合
- ① マイナスドライバーをくぼみに差し込みます
- ② 少しずつ回転させ、カバーを外します
- ③ 電池にも蓋がついているのでそれも外します
- ④ +極を上にして電池(CR1620)を交換します
キーフリーシステム(プッシュスタートタイプ)の場合
- ① ダイハツマークを上にする(下にして開けるとパーツがばらばらになります)
- ② マイナスドライバーをくぼみに差し込みます
- ③ てこの原理を利用してカバーを開けます
- ④ 電池にもカバーがついているので外します
- ⑤ +極を上にして電池(CR2032)を交換します
三菱のスマートキーの電池交換
三菱の代表的な車は、デリカ、RVR、アウトランダーなどがあります。
三菱のスマートキーの正式名称はキーレスオペレーションキーといい、電池の種類はCR2032となっております。
電池が切れた時のエンジン始動方法
- ① ブレーキを踏みます
- ② ロゴの裏面をエンジンスイッチに当てます
- ③ 音が鳴ったら10秒以内にブレーキを踏んだまま、エンジンスイッチを押します
- ④ エンジンが始動します
電池交換の手順
- ① 三菱のロゴを上にします
- ② エマージェンシーキー(物理キー)を抜きます
- ③ マイナスドライバーをくぼみに差し込み、カバーを外します
- ④ +極を上にして電池(CR2032)を交換します
まとめ
いかがでしたでしょうか。電池交換をするときに基盤を傷つけてしまうとディーラーのサポート対象外になることがございますので、交換の際は十分お気を付けください。
また、上記方法でエンジンがかからない場合バッテリートラブルなども考えられますので、半年に1回くらいは点検するといいかもしれませんね。