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- 錠前とシリンダーの違いって何?鍵の交換の違いや交換方法もご紹介!
錠前とシリンダーの違いについて解説
鍵の用語は難しくて理解しにくいですよね。
「調べれば調べるほどよく分からなくなる」
「画像がないから理解しにくい」
そんな方のお悩みを解決すべく、鍵のレスキューが錠前とシリンダーの違いについて解説します。
他にも、様々な鍵の違いについても説明しますので、これを読めば鍵の意外について理解できるでしょう!
鍵の仕組み
基本的にデッドボルトがストライクに収まることで施錠となり、扉が動かないようになります。このデッドボルトを操作するのが、鍵穴やサムターンです。
他には、風でドアが開かないようにするラッチボルトが付いています。ラッチボルトはドアノブを動かすことで操作が可能です。
このデッドボルトやラッチボルトと言った鍵の機構が収められている部分を錠ケースと言います。
錠ケースは扉に埋め込む『彫込型』と扉面に付ける『面付型』の2種類があります。
錠前とは
錠前とは、扉などに取り付けられている鍵全体や、その仕組みのことを指します。
つまり、鍵穴やサムターン、錠ケース、ドアノブなどすべてをひっくるめた名称が『錠前』です。
シリンダーとは
シリンダーとは鍵穴のことを指します。
シリンダーと鍵が一致しなければ、鍵穴が回らず、デッドボルトを操作することはできません。
錠前とシリンダーの違いとは
錠前とシリンダーの違いは、鍵全体か鍵穴のみかという点です。
錠前は鍵全体のことを指しますので、シリンダーも錠前の一部分に含まれます。
それに対しシリンダーは鍵穴のみの部分を指すので、シリンダー=錠前ではありません。
錠と鍵の違いとは
他にも分かりづらいのが、錠と鍵の違いです。
錠は、扉などに取り付けてある錠前のことを指します。英語で言うとlockです。
それに対し鍵は、普段持ち歩いて、鍵穴に挿して使うものを指します。英語で言うとkeyです。
一般的に、扉に付いている錠も持ち歩くkeyも『鍵』と呼びます。そのため、錠や鍵を普段から分けて使わなくても意味は通じますので、それほど意識しなくても大丈夫です。
よく使われる錠前の種類
錠前にも様々な種類があります。鍵交換を行う時などに役立つと思いますので、知っておきましょう。
シリンダー錠
鍵をさし込む本体部分が円筒形をしている錠をシリンダー錠と呼びます。
ただ、鍵穴の付いている鍵のほとんどは円筒形をしているため、鍵穴のある鍵をシリンダー錠と呼んでも差し支えないでしょう。
本締錠
本締錠とは、デッドボルトのみを備えた錠です。シリンダーやサムターンを回すことでデッドボルトを操作します。
メインキーや補助鍵にも使われることが多く、後付けに向いている鍵です。
本締錠とシリンダー錠の違いとは
本締錠ともシリンダー錠とも呼べる鍵もあります。違いがあるとすれば、ラッチボルトが付いているか、鍵穴が付いていないかという点です。
本締錠はデッドボルトのみなのに対し、シリンダー錠はラッチボルトも付いていることがあります。
本締錠の中にはシリンダーが付いていないものもありますので、そのタイプはシリンダー錠とは呼びません。
- ・シリンダーが付いていて、ラッチボルトありならシリンダー錠
・シリンダーが無くて、デッドボルトのみなら本締錠
・シリンダーがあって、デッドボルトのみなら本締錠でありシリンダー錠でもある
ということになります。
空錠
ラッチボルトのみが付いていて、施錠する機能を持たない錠前です。鍵穴も付いていません。いわゆる『ドアノブ』です。
施錠する必要のない部屋などで使います。
ダミーシリンダーと空錠の違い
ダミーシリンダーは、もともとあった鍵穴を塞ぐために使われるシリンダーです。ダミーなので、鍵穴が無かったり、鍵を挿してもデッドボルトが動かなかったりします。
ドアノブを空錠に交換して、もともとあった穴を塞ぐためにダミーシリンダーを使うというパターンが多くあります。
空錠もダミーシリンダーもどちらも施錠する機能を持っていない点では同じです。しかし、空錠はドアノブ、ダミーシリンダーはシリンダーという点で大きく異なります。
ケースロック
デッドボルトとラッチボルトが錠ケースに収められている錠前です。1つの錠ケースに収まっているため、扉に開ける穴の数を少なくすることができます。
よく使われるオーソドックスな錠前です。
鎌錠
デッドボルトが鎌のような形になっている錠前です。引き戸の戸先によく使われます。
ストライクにデッドボルトが引っかかるので、扉をスライドしても開かないのです。
鎌錠とシリンダー錠の違いとは
違いは、
- ・シリンダーが円筒形であるかどうか
・デッドボルトが鎌の形であるか
の2点です。
鎌錠にもシリンダーが付いているものもあれば、付いていないものもあります。
シリンダーが円筒形でなく、デッドボルトが鎌の形であれば鎌錠です。
シリンダーが円筒形で、デッドボルトが鎌の形であれば、シリンダー錠とも鎌錠とも言えます。
プッシュプル錠
ドアノブを押したり、引いたりすることでラッチボルトが動くタイプの錠前です。
ドアノブを回したり、レバーを下げたりする必要がないので、誰もが使いやすくなっています。
比較的新しく建てられた物件に多く使われている錠前です。
鍵がドアノブと一体になっているものもあれば、ドアノブと分離している種類もあります。
玄関に使われるシリンダーの種類
錠前だけでなく、シリンダーにも様々な種類があります。種類ごとに防犯性や特徴がことなりますので、交換などを行う際はしっかりと選びましょう。
詳しくはこちらで解説していますので、参考にしてください。
錠前とシリンダーの鍵交換の違い
錠前とシリンダー、どちらも鍵ではありますが、交換方法や費用に違いがあります。
これから鍵を交換しようと思っている方は、それぞれの違いをチェックして、適切な交換を行ってください。
錠前を交換する場合
デッドボルトやラッチボルトの故障、新しい種類のドアノブへの交換などの際に錠前を交換することが多いです。
シリンダーと比べて錠前の費用は高いですし、交換する工程も多いので交換費用は高くなります。
錠前が安くて10,000円程度、作業費が30,000円程度しますので、40,000円以上かかると思っておくと良いでしょう。
錠前の交換方法
自分で交換したいという方のために、錠前の交換方法をご紹介します。
1交換する錠前をチェックする
今使っている錠前と同じであれば、交換作業は簡単です。まずは、錠前に刻印された記号と、錠前の大きさから交換する錠前を決定します。
2フロントプレートを外す
ドア側面のフロントプレートを外します。
3シリンダーを外す
シリンダーを固定しているかんざしをマイナスドライバーで抜きます。そうするとシリンダーが取れます。
4ドアノブを外す
ドアノブに付いているネジを緩めて、錠ケースから取り外します。
5錠ケースを取る
シリンダーやドアノブが外れたら、錠ケースを引き抜いて取ります。あとは、交換用の錠ケースを入れて、逆の手順で組み立てれば交換完了です。
詳細や他の錠前の交換方法が知りたい方は、他のコラムをチェックしてください。
シリンダー交換をする場合
鍵をなくした時や、防犯性の高い鍵に交換したい時、鍵穴が原因で故障した時は、シリンダー交換を行いましょう。
シリンダー交換は錠前交換に比べると、作業工程が短いため、簡単に交換ができます。
しかも、錠前よりもシリンダーの方が値段も安いです。
シリンダーの交換方法
まず、フロントプレートを外します。そのあと、かんざしを抜き、シリンダーを外します。
新しいシリンダーをかんざしで固定し、フロントプレートを付ければ交換完了です。
鍵の選び方や詳しい交換方法はこちらをご覧ください。