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- サムターン回しとは?防止するための対策をご紹介
サムターン回しとは
サムターン回しとは不正解錠の一種で、鍵を使わずにサムターンを回して鍵を開ける手口のことです。
警察庁の統計を見ると、件数は減少傾向にありますが、被害は0になっていません。
そこで、サムターン回しの手口から、被害を防ぐための対策までご紹介します。
サムターン回しを行って、空き巣被害を防ぎましょう。
サムターン回しの手口
様々な方法を使って、サムターンを回そうとします。その手口を知っていれば、対策すべき方法などが見えてきますので、手口を知っておきましょう。
ドアに穴を開ける
ドアに穴を開けて、サムターンを回す手口です。通常はサムターンを回しやすい位置に穴を開け、工具を使ってサムターンを回します。
酷い場合は、手が入るくらいの大きさの穴を開け、手でサムターンを回す手口も。
仮にサムターンが回らなかったとして、ドアの修理代がかかる悪質な犯行です。
ドアスコープから工具を入れる
ドアスコープを外側から取り外し、工具を入れてサムターンを回す手口です。
ドアの中でもドアスコープが比較的外しやすいので、対策をしていなければ被害に遭う可能性が高くなります。
ドアの隙間から工具を入れる
ドアの隙間から工具を入れて、サムターンを回す手口です。
少し古い住宅や、建付けが悪くなった住宅だと、ドアと壁の間に隙間ができてしまい、そこから工具を入れられてしまいます。
郵便受けから工具を入れる
ドアに郵便受けが付いているとサムターンを回しに狙われる恐れがあります。
郵便受けを破壊して手でサムターンを回す、郵便受けから工具を入れてサムターンを回すという手口です。
ガラスを割る
玄関ドアのガラスを割って、サムターンを回す手口です。
光を取り入れ、通気性や見栄えをよくする役割を持つガラスですが、対策をしないと簡単に割られてしまいます。
ガラスの面積が大きくなくても、工具を入れられるくらいの穴があれば、サムターンを回わせてしまうのです。
サムターン回し対策
5つのサムターン回しの手口を紹介してきました。これらの手口から住宅を守るためにはどのような対策を取るべきなのでしょうか。
ここからはサムターン回し対策をご紹介しますので、空き巣の嫌がる家を作りましょう!
サムターンカバーを取り付ける
万が一、工具を入れられても、サムターンが回らなければ被害を防ぐことができます。
そこで役立つのがサムターンカバーです。サムターンの周りにガードがあるので、サムターン回しの工具がサムターンに簡単には届かなくなります。
取り付ける時は、簡単に落下しないようにしてください。また、サムターンの大きさにより、取り付けられる製品が異なりますので、購入する際は注意しましょう。
おすすめはノムラテック社のサムターンカバーです。両面テープで取り付けられるので、ドアを傷つけることはありません。
この商品の特徴は、ダイヤルが合っていないとサムターンを回せない点です。工具を迂回してサムターンを回そうにも、サムターンに触れることすらできなくなります。
サムターン回しに強いサムターンにする
- ・スイッチの付いているサムターン
・着脱可能なサムターン
・両面シリンダー
など、サムターン回しに強いサムターンがあるので、そちらに交換するのも対策の1つです。
工具を使ったサムターン回しの多くをブロックすることができます。
これらにサムターンカバーを取り付けることで、より強固な防犯性を手に入れられるでしょう。
スイッチの付いているサムターン
サムターンに付いているスイッチを押しながらでないと回らないという製品です。
このスイッチがあることで、サムターン回しの難易度をとても高くすることができます。
おすすめはMIWAのスイッチ式サムターンです。比較的新しい住宅でよく見られます。
購入する際は、適合するサムターンかどうか調べてください。
着脱可能なサムターン
サムターンが外れるようになっているので、サムターン回しを無効にすることができます。
また、室内側からも開けることができないので、徘徊防止にも使えるかもしれません。
おすすめは、KAKEN(家研)の安心錠です。こちらは後付けするタイプの補助鍵となっています。
サムターンが着脱可能な上に、ピッキングに強いウェーブキーが使われているので、防犯性が高いです。
両面シリンダー
両面シリンダーとは、室内側も室外側もシリンダーになっているものです。サムターンが無いので、サムターン回しが通用しません。
おすすめは、KABAのセーフティーサムターンです。両面がシリンダーになっていますが、室内側なら鍵を使わずに施開錠することができます。
また、外出モードにすれば、デッドボルトが動かなくなるので、不正に開けることはできません。
鍵の数を増やす
鍵の数が多いほど、サムターン回しの時間や手間が増えるので被害に遭いにくくなります。
犯人は5~10分で犯行を諦める傾向があるので、補助鍵を取り付けるなどの対策を行いましょう。
最低1ドア2ロックにすることで、防犯性が高まり、空き巣が近寄らない家にすることができます。
強固な作りのドアにする
ドアに穴を開けられないように、破壊に強い素材に変更してみてはいかがでしょうか。防犯性の高いCPマークが付いたものを選ぶのが良いと思います。
玄関ドアの交換は簡単なものではなく、費用もそれなりにかかるのがデメリットです。
ドアに隙間を作らない
ドアの隙間から工具を入れてサムターン回しをしますので、工具が入らないように隙間をなくすことが大切です。
ドア枠をこまめに掃除したり、建付けを直したりしましょう。もともと隙間のある玄関なら、密閉用のパッキンをホームセンターで購入し、取り付けるという手もあります。
ドアスコープを外れないようにする
ドアスコープからのサムターン回しを防ぐために、ドアスコープが外側から外れないようにしましょう。
方法としては、外側から外すことのできないドアスコープに交換することです。インターネトなどで購入ができます。
また、外側から室内の様子が分からないようにするためにも、ドアスコープカバーも取り付けましょう。こうすることで、ドアスコープを外されない上に、室内も見られない状態にすることができます。
郵便受けを強化する
郵便受けから工具を入れられたり、壊されたりするのを防ぐために、室内の郵便受けを補強しましょう。
落ちないようにネジで固定できるものや、室内の様子が分からないものを取り付けると良いです。
また、室内の郵便受けに南京錠などを取り付けることで、工具が郵便受けで止まり、サムターンまで届かなくなります。
防犯フィルムを貼る
ドアにガラスが付いている場合は、防犯フィルムを貼りましょう。
防犯フィルムを貼ることで、ガラスが割れなくなります。また、UVカットや飛散防止機能も備えているので、防犯面以外でも便利です。
サムターン回し対策を行うデメリット
サムターン回しの対策を行うデメリットは、鍵を失くした時に困ることです。
これだけ防犯性が高いと、鍵屋さんでも開けるのが難しく、値段が高くなる可能性があります。
空き巣以外でお金を失っては努力も水の泡になってしまうので、鍵は絶対に失くさないようにしてください。
サムターンカバーの作り方
今すぐできる対策として、サムターンカバーをDIYで作って取り付けてみましょう。
もちろんちゃんとした商品を買う方がしっかりとした対策になりますが、簡易的な対策としてやってみてください。
材料は、ペットボトル(防犯性を高めるなら空き缶)・カッター(ハサミ)・ガムテープです。
ペットボトルを切る
ペットボトルの真ん中部分と先端部分をカッターで切ります。高さはサムターンがしっかり隠れるようにしてください。
切った部分は尖って危ないので、やすりで削るか、ガムテープで補強するなどしましょう。
ガムテープでドアに取り付ける
切ったペットボトルをガムテープで取り付けます。少し縦に切れ目を入れて、折り曲げた状態でガムテープを貼るとくっつきやすいです。
ここで粘着力を弱めてしまうと、工具が当たった時にサムターンカバーが落ちる可能性があります。
防犯対策で空き巣を近づけないように
サムターン回しの手口と対策をご紹介してきました。空き巣対策を行うことで、大切な財産、ひいては命を守ることができます。
他にも空き巣対策を紹介している記事があるので、そちらも参考にしてみてください。
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