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- イモビライザーとは?スマートキーとの違いや鍵をなくした時の解除方法について
イモビライザーキーとスマートキーは別物です
イモビライザーという言葉を聞いたことがある人は多いと思います。「ボタンでエンジンが動くタイプでしょ?」と思っている人もいるかも知れません。
実はこれ、不正解です。
ボタンでエンジンを動かせる鍵をスマートキーと呼びますが、イモビライザーは車に搭載された防犯システムです。
なくした時の対処法を知るためにも、スマートキーとの違いや防犯性の仕組み、バイクも含んだイモビライザーの有無の確認方法ついてご紹介します。
車の鍵の種類や仕組み
イモビライザーを知るための補足として、そのほかの鍵を大まかに4種類に分け、新しいものから順に紹介していきます。
①スマートキー
鍵穴を使わず、プッシュボタンでエンジンを始動させます。鍵本体をエンジンに近づけたときのみ、始動できるようになっています。
ちなみに、イモビライザーとセットになっているものがほとんどです。
②イモビライザーキー
鍵をエンジンに近づけたときにセキュリティチェックがかかるタイプのもので、エンジンは鍵穴に鍵を差し込んで始動させます。
旧式の鍵は差し込んで回せば、イグニッションスイッチがオンになり、セルモーターが回り、エンジン動きます。鍵穴さえ合っていればエンジンは動き出すのです。
それに対して、イモビライザーキーはトランスポンダと呼ばれるICチップが鍵の柄に内蔵されており、トランスポンダにはIDコード情報が書き込まれています。
鍵をエンジンに近づけたとき、トランスポンダから発生する微弱な電波をイモビライザーコントロールユニットが読み取ります。そして読み取ったIDコードが正しいものかどうか照合し、合っていればエンジンがかかるという仕組みです。
すなわち、同じ形の鍵を用意し、無事に鍵穴に差し込み回せたとしても、トランスポンダが入っていない、またはIDコードが違う鍵では車を動かすことができません。この点において、イモビライザーキーは盗難防止に高い効果が期待されています。
③リモコンキー
ドア鍵の開閉を鍵の柄についている開閉ボタンを使い遠隔操作できるタイプです。
スマートキーと混同しがちですが、エンジンは鍵穴に差し込んで回して動かすところが違います。
④メカニカルキー
鍵穴に差し込んで回してエンジンを掛ける一般的な鍵です。
イモビライザーキーとスマートキーの違い
①スマートキーは、
イモビライザー+プッシュスタートで
②イモビライザーキーは、
イモビライザー+メカニカルキーです。
イモビライザーの有無の確認方法
自分の車がイモビライザー付きかどうかを判断する基準はいくつかあります。
年式から判断する
国内でイモビライザーキーが普及し始めたのは2000年ごろからです。この頃から各メーカーが多くの車種でイモビライザーを標準装備するようになりました。
したがって車種と年式が分かればイモビライザーが搭載されているかどうかが分かります。弊社でも各メーカーのイモビライザーキーの有無一覧表を公開しています。また、こちらにはバイクのイモビライザーの有無も掲載されています。
インジケーターランプの点滅で判断する
イモビライザーが装着された車種の多くには、メーター周りにインジケーターランプが取り付けられています。エンジンが止まっていて、鍵が近くにない状態で、駐車中に鍵を持っていない人が近づくと、ランプが点滅します。
ランプが点滅している車両はイモビライザー搭載車である可能性が高いです。セキュリティ警告システムとも呼ばれ、車を盗み出そうとしている人に対して効果的な防犯装置となっております。
イモビライザーのメリット・デメリット
それでは、イモビライザーキーが導入された経緯や理由は何なのでしょうか?またどんなデメリットがあるのでしょうか?
メリット:防犯性能が上がる
1998年にEU諸国でイモビライザーの標準装備が義務化されました。
なぜイモビライザー搭載になったかというと、治安のよい日本と違い、車の盗難事件が深刻な社会問題だったことが背景にあります。イモビライザー搭載が義務化されてからというもののEUの盗難件数は半分程度になりました。
日本国内においては、EUほど盗難件数は多くありませんので、法的義務こそありませんが、新車の約9割にはイモビライザーが標準装備されるなど、徐々に普及し始めました。非搭載車に比べて、盗難防止に一定の成果をあげていることが期待されています。
メリット:自動車保険が割引になる
イモビライザー搭載車は、「車両保険」の保険料が安くなる場合があります。
「イモビライザー割引」といえば伝わるので、ご加入予定の保険会社に確認してみると良いかもしれません。
デメリット:なくした時が大変
デメリットはなくした時です。
弊社ではドアを開けるだけだったら、イモビライザーの有無に関わらず料金はほとんど変わりませんが、エンジンを始動させるためには当然イモビライザーキーの鍵制作が必要となります。
そうなると料金はそれ以上かかってしまいます。また、イモビライザーキーに対応できる鍵業者は限られているのが現状です。
相談するのは鍵屋さん、ディーラーのどっち?
イモビライザーのデメリットとして、鍵をなくすと大変なことが分かったと思います。ここでは、イモビライザーキーをなくした時の対処法を紹介します。
鍵屋さん、ディーラーにはそれぞれのメリット・デメリットが存在します。状況によって、どちらに頼むのが適しているのかをご説明します。
鍵屋さんに開けてもらった後に鍵を作る
鍵屋さんのメリットはすぐに作業してもらえることです。旅行先など、急ぎの場合は鍵屋さんに頼むと良いでしょう。
デメリットは確実性がないことです。車両のコンピューターにアクセスし、IDコードの再登録となりますが、鍵屋さんの技量、車種によってイモビライザー登録ができるものとできないものがあります。
また、料金はディーラーに比べたら安くなる傾向があります。
イモビライザーキーの制作は対応できるものとできないものがありますが、車種・年式・車体番号を分かれば対応の可否が分かると思いますので、弊社までお気軽にご相談ください。
ディーラーに頼む
ディーラーのメリットは確実性が期待できることです。IDコードの書き換えではなく車両のコンピューターそのものの交換となる場合もありますが、その分、確実性が期待できそうです。
デメリットとしては鍵屋に比べて時間的・金銭的に掛かってしまう可能性があることです。平均的に1~2週間、料金としてはおよそ数十万円かかります。
イモビライザーキーについてのご相談は鍵のレスキューへ
したがってイモビライザーキーの作成は、急いでいる時には鍵屋さん、時間的・金銭的に余裕があるならディーラーに頼むと良いかもしれません。
イモビライザーキーは防犯性能が高く、愛車の盗難防止に役立っている反面、イモビライザーキーの作成(スペア含め)費用は、一般的なものより高額になってしまい、対応できる鍵業者は限られているのが現実です。
弊社ではイモビライザーキーも取り扱っておりますので、ご依頼、ご相談は鍵のレスキューまでお電話ください。