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自分でサムラッチ錠を交換する方法を解説
少し古い住宅やアンティーク調の玄関ドアなどで使用されるサムラッチ錠。長年使っていると経年劣化による故障が生じやすくなります。
今回はサムラッチ錠を自分で交換する方法を解説しますので、故障などが発生した方はぜひ交換に挑戦してみてください。
サムラッチ錠を購入する時に確認すること
まずは交換するサムラッチ錠を購入する必要があります。しかし、何も考えずに購入してしまうとサイズが合わず、交換することができません。
どのような点に注意してサムラッチ錠を購入すればよいのか解説します。
鍵のサイズ
計測が必要なのは、
- ・バックセット
・ドアの厚み
・フロントの大きさ
です。
バックセット
バックセットとは、鍵の中心からドアの角までの距離のことです。
これが合っていないと、錠ケースと鍵の位置が合わず、ドアに穴を開ける必要が出てきます。
ドアの厚み
ドアの全面から背面までの厚みを測ります。
薄すぎる、厚すぎるなどの場合は自分で交換する難易度が高いので、鍵屋さんに頼むのが無難です。
フロントの大きさ
ドア側面に埋め込まれている錠ケースの大きさを測ります。必要なのは、
- ・フロントの横幅
・フロントの縦幅
・ビスピッチ
の3つです。
ビスピッチはビスの中心から中心までの距離になります。
ケースが2つある場合は、両方とも計測してください。
ドアノブのサイズと種類
交換するドアノブの高さと幅、ビスの位置を計測します。これが合わないと、ビスの穴を開けたり、ドア側面に加工を施したりしなくてはいけません。
また、室内側がサムラッチか丸いドアノブタイプかも確認してください。それによって購入する製品や難易度が変わります。
メーカーと型番
ケースの側面に刻印されているメーカーと型番も確認しましょう。メーカーと型番が分かれば、それに適合したサムラッチ錠を見つけやすくなります。
また、シリンダーのみを交換したい方もメーカーと型番が分かれば、それに適合したシリンダーが簡単に見つかりやすいです。
なお、型番が分かっても廃盤になっていることがあるので、後継品や代替品などを選ぶようにしましょう。
サムラッチ錠を自分で交換する方法
ここからは自分でサムラッチ錠を交換する方法を解説します。今回は長沢製作所のサムラッチケースロック取換錠を使用します。
交換作業を行う際はドアを開けた状態にして、閉まらないようにストッパーなどを噛ませて置いてください。
1ドアノブのビスを外す
室内側のサムラッチハンドルを見ると、サムターンの下側に2箇所、ドアノブの下に1箇所、サムターンに2箇所ビスがついています。
また、外側のドアノブの下部分にもビスが1つ付いています。
このビスをすべて外してください。そうするとドアノブが外れます。
室内側が丸いドアノブタイプの場合
丸いドアノブの場合、ドアノブについているネジを外します。その後、外側のドアノブの下部分を固定しているビスを外せば、サムラッチ錠を外すことが可能です。
丸いドアノブにネジが付いていない場合、根本あたりを持って反時計回りに回すとドアノブが外れます。外れない場合は、専用のフックをドアノブの溝に引っかけて回すと外れます。
その後、台座のビスを外せば、外側のサムラッチハンドルを外すことが可能です。
2ケースを外す
サムラッチハンドルが外れたら、ドア側面にあるケースを外します。
上下についているビスを外し、ケースを引っ張れば外すことが可能です。
3ケースを入れる
新しいケースをドア側面に入れ、ビスで固定します。
ビスの位置が合わなかったり、ケースが正しい位置に収まらなかったりした時は、ドリルなどで削って適合する大きさにしてください。
難しい場合は鍵屋さんに依頼しましょう。
4サムラッチハンドルを取り付ける
外側のサムラッチハンドルをドアに当てがい、室内側のサムラッチハンドルで固定します。
この時、仮止め程度に締めて、調整できるようにしておきましょう。
5鍵を取り付ける
外側の鍵をケースの穴に合うように入れます。その後、サムターンを取り付け、ビスで固定します。
最後にドアノブを本締めして作業は完了です。
鍵やラッチが正常に動くか動作確認をした上で、ドアを閉めるようにしてください。
サムラッチ錠を交換する時の費用
サムラッチ錠は本体価格が他の鍵よりも高いので、安い製品でも3万円くらいはかかります。シリンダーのみの交換でも1万円ほどです。
自分で交換する場合は3~5万円ほどで収まります。
鍵屋さんに依頼すると部品代の他にも出張料や人件費がかかるため、もうすこし高くなりますが、鍵屋さんによって金額が変わるので見積りをとってみましょう。
地域や鍵の状況、在庫などによって料金が異なりますので、見積もりなどをもらうようにしましょう。
サムラッチ錠を自分で交換するのが難しい場合
「サムラッチ錠を購入したけれどサイズが合わない」「サムラッチ錠の選べない」「交換作業が難しい」などがあれば、鍵屋さんに依頼しましょう。
今付いているサムラッチ錠に適した製品選びから取り付けまですべて行ってくれます。
また、サムラッチ錠から別の鍵に交換したいという願望も叶えることが可能です。
DIYに自信がない方は鍵屋さんに依頼してみてはいかがでしょか。