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- 引き戸に鍵を後付けする方法!取り付ける鍵の選び方もご紹介
引き戸に鍵を後付けする方法
今回は引き戸に鍵を後付けする方法を解説します。
自分でできるように、写真を使って詳しく説明していますので、一緒にやってください。
後付け方法以外にも、鍵の種類や選び方も解説しています。
「どの鍵を選べばいいか分からない」という方の参考になれば幸いです。
引き戸に取り付けできる鍵の種類
鍵といっても、様々な種類があり、それぞれで防犯性や取り付けの難易度が異なります。
まずは、引き戸に後付けできる鍵の種類を押さえておきましょう。
鎌錠
デッドボルトが鎌のような形をしている鍵です。デッドボルトがストライクに引っかかることで、引き戸が動かなくなります。
鍵穴が付いているタイプだと、扉に穴を開ける必要があるため、難易度が高いです。
鍵穴が無いものは、ドライバーだけで鍵とストライクが取り付けられますので、取り付けの難易度は低くなっています。
召し合わせ錠
扉を2枚設置し、左右両方から開けられるようになっている引き戸を引き違い戸といいます。
この引き違い戸の真ん中に取り付けて、扉を動かないようにするのが召し合わせ錠です。
片方の鍵には鎌型のデッドボルト、もう片方はストライクとなっています。
これも鎌錠と同じように、デッドボルトがストライクに引っかかるって、引き違い戸が動かなくなるという仕組みです。
召し合わせ錠は、扉に穴を開ける必要があるので後付けの難易度は高くなっています。
簡易的な補助鍵
引き戸に穴を開けなくても簡単に取り付けられるのが簡易的な補助鍵です。
ドライバー1つ、もしくはドライバー無しで取り付けられます。
簡易的であるがゆえに、防犯性がそこまで高くなく、玄関のメインキーとして使うには向いていません。
製品によって防犯性や取り付けの難易度が異なりますので、あなたに適した補助鍵を選んでください。
南京錠
簡易的なロックとして、南京錠を取り付ける方法もあります。戸先に掛金を取り付け、そこに南京錠を取り付けるだけです。
この方法なら、ドライバーで穴を開ける程度ですので、簡単に後付けができます。
しかし、片方からしか鍵を操作できない、簡単に外せてしまうなどのデメリットもありますので、玄関に取り付けるのはおすすめではありません。
キーレス錠
鍵の代わりに、暗証番号で施錠・開錠を行う鍵です。引き戸用のキーレス錠があり、デッドボルトが鎌の形をしています。
鍵を持ち歩く必要がないので、普段の生活が楽になる上に、ピッキングされる心配がありません。
本体の取り付けには、ドア工事が必要になるので、難易度は高いです。
防犯性や生活の質を考えると、キーレス錠はおすすめします。
スマートロック
鍵の代わりに、ICカードや暗証番号、スマホで施錠・開錠を行います。
鍵を持ち歩かなくてもよく、オートロックなので、鍵のことを気にする必要はありません。
販売されているスマートロックの多くは開き戸用ですが、引き戸用のスマートロックも販売されています。
その他
鍵を使わずに、扉をロックする方法もあります。
掛金は最たる例です。そのほかにも、トイレなどで使われるスライドラッチや、サッシ用の補助鍵もあります。
これらは鍵がないので防犯性には欠けますが、取り付け難易度は低いため、DIYが行いやすいです。
どこの引き戸に鍵を取り付けるのか
引き戸といっても、家の色々な場所に存在し、それぞれで求められる防犯性や機能がことなります。
そこで、場所ごとにどのような鍵を後付けするべきなのかをご紹介しますので、鍵選びの判断にしてください。
玄関
玄関は空き巣に狙われやすい場所あるため、防犯性を強化する必要があります。そのため、簡単には外れず、開けられない鍵が必要です。
また、内外両方から操作できる鍵を選ぶことも大切です。片方だけだと、せっかく取り付けた鍵が、家にいる時か出かける時のどちらかでしか機能しません。
空き巣は留守だけでなく、家にいる時でも侵入を試みることがあります。空き巣をブロックするためにも、内外両方から操作できる鍵を選びましょう。
そんな玄関に取り付ける鍵でおすすめするのは、
- ・鎌錠
・召し合わせ錠
・キーレス錠
・スマートロック
です。
これらは簡単に取り外すことができない上に、内外両方から鍵の操作をすることができる製品が揃っています。
鍵穴が付いている場合は、ディンプルキーやウェーブキーなどの耐ピッキング性能の高い鍵を選ぶと、更なる防犯性強化につながります。
室内
室内にある引き戸に鍵を後付けする人の多くは、プライベートな空間を作るためだと思います。そのため、玄関のような防犯性は必要なく、簡易的な鍵で大丈夫です。
鍵穴のない鎌鍵や簡易的な補助鍵、南京錠などの取り付けをおすすめします。
室内でも、貴重品のある部屋や、絶対他人に見られたくない部屋の場合は、玄関同様の機能を持った鍵を後付けしてください。
どうやって引き戸に鍵を取り付けるのか
鍵の後付けで大切になるのが、「誰が取り付けるのか」です。
これによって、出来栄えや費用が全く異なります。
DIYで取り付ける
自分で鍵を取り付けると、作業代などの費用がかからないため、費用を安く済ませることができます。その代わりに、自分の技量や道具が必要です。
扉に穴を開ける必要がある場合、失敗すると扉の補修などで余計な費用が発生する可能性もあります。
簡易的な補助鍵や掛金などの、ドライバー1本で取り付けられるものは自分で取り付けてしまいましょう。
業者に後付けしてもらう
扉に穴を開けるなどの、取り付け難易度が高い鍵の場合は、業者に取り付けてもらうことをおすすめします。
何度も取り付け作業を行ってきた業者なら、失敗する確率を下げることができます。
また、玄関などしっかりと鍵を付けなくてはいけない場所も業者に取り付けてもらいましょう。
適当に取り付けて、鍵が外れやすくなると、鍵の故障はもちろん、鍵を外されて機能しなくなることを防ぐことができます。
簡易的な補助鍵の後付け方法
まずは取り付けが簡単な補助鍵から説明します。
簡易的な補助鍵の多くはドライバー1本で取り付けられることが多いです。
今回は『インサイドロック』を使って説明します。
1取り付ける位置を決める
補助鍵を取り付ける位置を決めます。
引き戸なので、かんぬきがドアに対して垂直になるようにします。
2ネジを回す
取り付ける位置通りに補助鍵をセットして、ネジを回せば取り付け完了です。
他の簡易的な補助鍵も、位置を決めてネジを締めることが多くなっています。
鎌錠の後付け方法
次は、戸先に取り付ける鎌錠の後付け方法をご紹介します。
今回はアルファの引戸用鎌錠の取り付けを行います。
用意する道具
用意する道具は
- ・ドリル
・ホルソー
・やすり
・ノミ
・定規
・鉛筆
・ドライバー
です。
1取り付け位置を決める
ドアと鍵の距離(バックセット)を測り、鍵を取り付ける位置を決めます。
穴を開ける場所に印を付けておきます。
2ドリルで穴を開ける
印の部分にドリルとホールソーを使って穴を開けます。
ホールソーの大きさは説明書に書いてある通りにします。
3鍵を取り付ける
開けた穴にシリンダーを入れ、内側と外側のネジを固定すれば取り付け完了です。
召し合わせ錠の後付け方法
召し合わせ錠の後付けも、引き戸に穴を開ける必要があります。
しかも、2枚の戸に同じ大きさの穴を開ける必要があるため、難易度は高いです。
今回はWESTの万能召し合わせ錠を使います。なお、わかりやすいように模型を使っています。
必要な道具
必要な道具は、
- ・ドリル
・やすり
・定規
・鉛筆
・ドライバー
です。
1取り付ける位置に型取りを行う
召し合わせ錠を取り付ける位置を決め、寸法を測り、型を付けます。
取り付ける位置は、重なっている部分の幅や鍵によって異なりますので、あらかじめご確認ください。
2引き戸に穴を開ける
ドリルを使って穴を開けます。その後、やすりで穴をきれいにします。
最初から大きく開けていくのではなく、鍵が入るかどうか確かめながら穴を開けていくのがコツです。
3鍵を取り付ける
開けた穴に鍵を入れ、固定します。
これで、外側の鍵の取り付けは完了です。
4反対側の鍵の寸法を測る
内側の鍵の取り付けに入ります。
表側と同じ位置に鍵が来るように寸法を測ります。
5穴を開ける
表側と同じように穴を開けて、やすりをかけます。
穴を開ける位置や大きさは鍵によって異なりますので、説明書をお読みください。
6鍵を取り付ける
開けた穴に内側の鍵を取り付け、ネジで固定すれば作業完了です。
最後に胴さ確認をして、動くかどうか確認してください。
引き戸の鍵の後付けなら鍵のレスキューまで
いかがでしたでしょうか。鍵の種類によって後付けする難易度は異なります。
特に、玄関に防犯性の高い鍵を取り付ける場合は、隙間なく取り付ける必要があります。
自分で行うのが難しいという方は、鍵のレスキューまでお電話ください。