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ブランクキーって何?種類や純正キーとの違いを解説
鍵屋さんや合鍵屋さんで使用される削りや加工されていない状態の鍵、ブランクキー。
今回は、ブランクキーの特徴やメーカーが作成する純正キーとは何が違うのか解説いたします。
- ・ブランクキーとはどんな鍵?
- ・ブランクキーは個人でも買うことができる?
- ・純正キーとは何が違うの?
鍵のプロとしてブランクキーについて解説いたします。
ブランクキーとは削り溝のないまっさらな状態の鍵
ブランクキーとは削り溝のない状態の鍵のことを言います。
鍵屋さんは複製元となる鍵の形を参考にブランクキーを削り、合鍵を作製します。
ブランクキーはメーカーや種類別に存在する
ブランクキーは鍵のメーカーや種類別に販売されており、合鍵を作製する鍵の形によって使い分けます。そのため、数千種類以上ものブランクキーが存在しています。
長さ、厚さがブランクキーごとに異なるので、合鍵を作製する時は数千種類の中から正しいブランクキーを探し出さなければいけません。
主なブランクキーの種類
ここでは、代表的なブランクキーの種類をご紹介します。
一般的な住宅玄関で使用されるブランクキーから、車やバイク用のブランクキーまで種類は様々です。
住宅用のブランクキー
住宅用のブランクキーは玄関扉の鍵の合鍵作製用として使用します。
玄関の鍵は種類も形状も多く、鍵屋さんは常に各メーカーの在庫を準備しています。
近年では、特殊機構を持つ鍵も増えているため合鍵を作るためにはブランクキーだけでなく、専用のキーマシンも必要なことが多いです。
車/バイク用のブランクキー
車、バイク用のブランクキーも存在します。
住宅用とはまた違った形状の鍵になるので、鍵屋さんはメーカーや車種に対応するブランクキーを在庫しておかなければいけません。
金庫用のブランクキー
金庫用の小さなブランクキーです。こちらも、他の場所同様に様々な種類のブランクキーが存在します。
ブランクキーのメーカー
ブランクキーを製作、販売しているメーカーはいくつかあり、それぞれ会社のロゴを刻印しています。
合鍵を作製する上では特に違いはなく、鍵屋さんがどこからブランクキーを仕入れるかによる違いとなります。
主なブランクキーメーカー
- ・GSS
- ・GTS
- ・FUKI
- ・TLH
- ・クローバーノーマーク
- ・MISTER MINIT
ブランクキーの使い方・削り方
ここからは、ブランクキーの使い方・削り方をご紹介します。
目的は合鍵を作ることですが、状況によって使い方、削り方にも違いが出てきます。
元となる鍵をベースにして合鍵を複製する
最も多いブランクキーの使い方が、元となる鍵を参考にしてブランクキーを削り合鍵を作製することです。
主に、キーマシンと鉄工ヤスリを使った削り方があり、状況に応じて使い分けます。
キーマシンでブランクキーを削る
キーマシンはブランクキーと複製元の鍵をセットすることで、同じ段差や深さで削ってくれる機材です。
正確性も高く、削りスピードも速いので急いでるお客様に対してその場で合鍵を作るときに使用されます。
ただし、鍵の種類によっては独自のキーマシンでなければ作れない場合もあり1台のキーマシンで全てのブランクキーに対応しているという訳ではありません。全台揃えるにはそれなりのコストもかかります。
鉄工ヤスリでブランクキーを削る
鉄製のヤスリを使ってブランクキーを削るという、まさに職人技と言える方法もあります。
1から削るとなると時間がかかりすぎるため、ヤスリは主に削り跡の微調整として使用します。
鍵穴から段差を読み取りブランクキーを削る
複製元となる鍵がない場合、鍵屋さんは鍵穴の段差を読み取り、読み取った情報を基にブランクキーを削ることもあります。
鍵紛失トラブルは多いため、鍵屋さんにとっては必要不可欠な技術となります。このように、様々な技術を駆使してブランクキーで合鍵を作製します。
ブランクキーと純正キーの違いについて
ブランクキーを説明する上で欠かせないのが純正キーとの違いです。
純正キーは、メーカーが鍵番号を元にして作製する鍵のことを言い、一般的な鍵屋さんが持つブランクキーとは作り方、鍵の材質などに違いがあります。
項目 | ブランクキーの合鍵 | 純正キー |
---|---|---|
合鍵の作り方 | 元の鍵の形をコピーして作る | 鍵番号から作る |
主な素材 | 黄銅合金 | 洋白合金 |
作製期間 | 数分 | 一週間 ~ |
金額 | 安い | 高くなりやすい |
見分け方 | ・鍵番号の刻印がない ・ブランクキーメーカーのロゴが刻印されている |
・鍵番号が刻印されている |
具体的にブランクキーと純正キーにどのような違いがあるのか解説していきます。
鍵メーカーが作成する純正キーとは
純正キーは鍵メーカーが鍵番号の情報を基に作製する鍵のことを言います。
ブランクキーで作る鍵がコピー品とするのなら、純正キーはオリジナルと全く変わらない本鍵となります。
ブランクキーを元に純正キーは作れない
純正キーの作成には鍵番号が必要となるため、鍵番号が分からなければ作製することはできません。
鍵番号とは、各メーカーが保管する鍵の段差情報であり、鍵の持ち手部分に刻印されています。種類によっては、鍵番号と別にオーナーカードとの照合が必要な場合も存在します。
また、ブランクキーには鍵番号は刻印されないため、ブランクキーだけでは純正キーは作ることができません。
ブランクキーとは素材が違うため耐久性に差が出る
全てではありませんが、ブランクキーと純正キーでは鍵本体の材質が違います。
純正キーの方は洋白合金が使われることが多く、ブランクキーに比べると若干耐久性が高いと言えます。
ブランクキーで主に使用される黄銅(真鍮)合金は、加工しやすい特徴がある反面、摩耗しやすいというデメリットがあります。
耐久面で考えると、純正キーの方が良いと言えます。
純正キーはメーカー取り寄せになるので作製に時間がかかる
ブランクキーは元の鍵があればその場で合鍵を作ることができます。しかし、純正キーの場合はメーカー取り寄せとなるので、少なくとも一週間以上はかかります。
直ぐに合鍵が必要ということであれば、ブランクキーで作製してもらう他ありません。
ブランクキーと純正キーの見分け方
ブランクキーと純正キーの見分け方として、持ち手部分に鍵番号が刻印されているかどうかで判別できます。
また、メーカーロゴの刻印からブランクキーであるかどうかも簡単に確認できます。
主なブランクキーメーカー
- ・GSS
- ・GTS
- ・FUKI
- ・TLH
- ・クローバーノーマーク
- ・MISTER MINIT
ブランクキーは個人でも購入できる
ブランクキーは個人でも購入することができます。
ここでは、具体的にどういったお店でブランクキーを購入、仕入れることができるのか詳しくご紹介します。
ホームセンターや通販サイトでブランクキーを購入
現在は、ネット通販から簡単に好きなブランクキーを購入することができます。
ホームセンターの場合、合鍵製作を行っていたとしてもブランクキーだけの販売は行っていないことが多いです。
あくまでも、合鍵作製という技術サービスを販売しているのであってブランクキー自体は売っている訳ではないためです。
ブランクキーを購入して、自分で削って合鍵を作りたいという方は通販サイトを利用して購入してみましょう。
ブランクキーの持ち込みで合鍵製作は安くならない
ブランクキーを合鍵ショップに持ち込むと本体分が安くなるのかという質問をお受けすることがありますが、ほとんどの鍵屋さんでは持ち込みによる割引は行っていないでしょう。
合鍵製作のサービスのほとんどは削ることにあるため、ブランクキー本体の価格はそれほど高くないと考えられます。
ブランクキーと純正キーを正しく使い分けよう
今回は、ブランクキーの特徴や純正キーとの違いについて解説しました。
ブランクキーにはメリットもデメリットもあるので、合鍵を作製する際は承知の上で依頼するようにしましょう。