- ホーム
- 中山貴之の防犯コラム
- 車をインロック(鍵の閉じ込め)した時の正しい開け方
車をインロックした時の対処法
「少しの間だから鍵を置いておいても大丈夫」と思ったら、車の鍵が開かなくなる『インロック』のトラブルが多く発生しています。
特に、子供やペットが車内に取り残されたままだと、命の危険性があるので不安ですよね。
そこで、インロックした時の開け方について解説します。
インロックの正しい開け方、自力で開ける方法、インロックが起こらないようにするための予防策の3つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
車をインロックした際の正しい解決方法
車をインロックした際の正しい解決方法は、スペアキーを使うか、業者を呼ぶかの2択になります。
スペアキーがあれば簡単に解決できますが、すぐに用意できないことがほとんどですよね。
そうなると業者を使うことになります。
今回紹介するのは3業者です。
- ・鍵屋
・ロードサービス
・救急隊
それぞれ、強みと弱みがありますので、状況に応じた選択をしましょう。
鍵屋にインロック解除を頼む
鍵のことなら鍵屋に頼むのがよいでしょう。
車の鍵を開ける技術や道具が一番揃っていますので、いち早く解決してくれます。
また、全国各地に鍵屋はあるので、比較的早く現場に駆け付けることも可能です。
時間をかけずに解決したい方、確実に解決したい方は鍵屋に依頼することをおすすめします。
JAFなどのロードサービスを使う
インロックはロードサービスでも解決可能です。
JAFの会員やロードサービス付帯の自動車保険に加入していれば無料で鍵を開けてくれます。
無料で色々な車のトラブルに対応しているからこそ、依頼が殺到し、対応する順番が後ろになる可能性があります。
また、鍵のトラブルに特化しているわけではないので、鍵屋よりも早く開けることが難しいかもしれません。
そこまで急いでおらず、安価でインロックを解決したい方はロードサービスを使ってみてはいかがでしょうか。
119番に連絡して救急隊に助けてもらう
子供やペットなどが車内に閉じ込められ、命の危険にかかわる状態ならすぐに119番通報をして、救急隊に助けてもらいましょう。
基本的にピッキングで解錠している時間や技術がないので、窓ガラスを割って助けてもらうことになります。
ガラスの修理台は高くなりますが、お金よりも命の方が大切です。
炎天下や極寒の日はいち早く119番通報をして、子供を救出しましょう。
スペアキーを使ってインロックを解除する
スペアキーがあれば簡単にインロックを解決することができます。
- ・インロックした場所からスペアキーがある場所まで近い
・スペアキーを持っている人が来てくれる
などの条件が合えば、業者を呼ばずにスペアキー到着を待つのが良いと思います。
自力で車のインロックを解決する方法
スペアキーが手元になく、業者を使わずに解決したい方は自力で開けてみてはいかがでしょうか。
アメリカなどではこれから紹介する方法を使って、自力でインロックを解決する人がいますので、試してみるのもありです。
しかし、自動車メーカーも防盗対策を行っているため、新しい車種では紹介する方法が通用しないかもしれません。
また、車が破損する危険性があり、修理費用が高くなってしまう可能性もあります。自分で故意に付けた傷だと保険が下りない可能性があるので注意してください。
ハンガーなどで鍵をこじ開ける
海外映画やドラマでよく見る開け方です。車のドアやガラスに傷をつける可能性が高く、窃盗と間違えられる危険性が高いのでおすすめはしません。
1ハンガーなどを加工する
ハンガーなどの金属製の細い棒を伸ばし、先端をフックのようにします。
2ドアストッパーなどでドアに隙間を作る
薄い金属製のヘラやドアストッパーを車のドアに入れ、隙間を作ります。
3ハンガーなどで鍵を開ける
隙間から金属製の棒を入れ、先端を鍵に引っかけて解錠します。
新しい車だと、そもそもドアに隙間を作ることができないようになっています。
また、内側からの不正解錠対策がしてある車だと、この方法でも鍵が開かないです。
テニスボールで鍵を開ける
これも古い車限定で、新しい車を開けるにはほぼ不可能な方法です。
古い車に付いている鍵は、空気圧で鍵が開くことがあります。テニスボールを使い、空気圧を鍵にかけて開ける方法です。
1テニスボールに穴を開ける
テニスボールに鍵穴くらいの穴をカッターなどで開けます。
2鍵穴に当て、空気を送り込む
テニスボールを鍵穴に当てて、思い切り潰します。そうすることで鍵穴に空気圧がかかり、鍵が開くかもしれません。
紐を使って鍵を開ける
これも昔の車の鍵でのみ使える方法です。鍵を操作する部分を紐で引き上げて解錠します。
1紐を用意する
タコ糸や靴紐などの長めの紐を用意し、真ん中で結び目を作ります。
2車に隙間を作る
ドアに隙間を作り、紐を車内に入れます。
3紐で鍵を持ち上げる
車内に紐を入れ、結び目を鍵に通し、結び目を締めて鍵を持ち上げると鍵が開きます。
ガラスを割る
業者を呼ばずにインロックを開ける方法として一番成功しやすいのが、ドアの窓ガラスを割って鍵を開けることです。
緊急脱出用のハンマーや、大きめの石などを使えば簡単にガラスを割ることができます。
割る時は、ガラスが飛び散らないように養生テープを貼ると良いでしょう。
ガラスを割ること自体は無料ですが、修理には結構なお金がかかります。
安くても3~5万円以上、高級車になるとさらに値段が高くなりますので、鍵屋やロードサービスを利用しましょう。
インロックを起こさないための対策法
二度とインロックを起こさないためにも、原因をしり、対策を行うことが大切です。
ここからはインロックを防ぐ対策を4つご紹介しますので、ぜひ行ってください。
スマートキーの電池はこまめに交換する
スマートキーの電池が無くなってくると、車と鍵の位置がうまく測れなくなり、鍵が操作できなくなります。
スマートキーの電池は1~2年と言われているため、年に一度は電池の交換を行いましょう。
スマートキーは常に持ち歩く
インロックを防ぐ一番の有効策は鍵を置きっぱなしにしないことです。
なので、車から離れる際は必ず鍵を持ちましょう。
そのためには、
- ・エンジンを切る
・鍵は必ずズボンのポケットに入れる
などの癖をつけておくことが大切です。
スペアキーを用意しておく
もしもに備えてスペアキーを用意しておくのも、インロックを防ぐのに有効な手段です。
普段必ず持ち歩くもの、例えば財布などに入れておくと良いでしょう。
スマートキーは大きいため、財布に入れておくには邪魔という方は、メカニカルキーのみをスペアキーとして用意すると良いです。
メカニカルキーなら小さいため、財布などに入れておきやすいのと思います。
複製したメカニカルキーにはイモビライザー機能を付けず、ドアを開けるためだけにしておくと、車を盗まれる可能性を下げられます。
子供などと常に行動する
少しの時間だからといって、子供やペットを車の中に残しておくのは避けましょう。
子供が誤って鍵をかけてしまう可能性がありますし、インロックになったら命に危険が及びます。
少しでも車から離れる際は、鍵を持つ、子供やペットと一緒に行動するようにしましょう。
また、子供が「鍵を持ちたい」と言ったら、メカニカルキーを外して、リモコン部分だけを渡すようにすると良いです。
子供が誤ってリモコンを操作して、インロックが起こってしまった時でも、メカニカルキーで鍵が開けられるようにすることで不慮の事故を避けることができます。