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自分で鍵をつくる
「合鍵をつくりたい」となったら、鍵屋さんでしかできないと思っていませんか?
実は、自分で合鍵をつくることができるのです!
しかも、鍵の作り方はいたってシンプル。
● 形を探る
● 削る
これだけなんです。
「これだけ」と言われても
「いやいや、
・どうやって形を探るの?
・どうやって削るの?
・どこから材料を用意するの?」
と思いますよね。
もちろんこの点について、これからちゃんと解説していきますので安心してください!
自分で鍵をつくる方法:材料用意編
はじめに、自分で鍵を作る時に用意する材料の説明をします。
鍵を作るのために用意する物
自分で鍵を作る時に必要になるのが、ブランクキーと鉄工やすりです。
ブランクキー
よく、鍵屋さんに置いてある削る前のまっさらな鍵がブランクキーです。
ブランクキーには100種類以上の型があり、鍵穴に合うものを選んで使います。
ブランクキーの代表的なメーカーとして、
・FUKI
・GTS
・GSS
などがあります。
鍵屋さんで買う場合は店員さんが正しいものを選んでくれるはずです。
インターネットで買うときは、後述の「ネットで注文」を参考にしてください。
鉄工ヤスリ
金属を削ることのできるヤスリです。
目にする機会は少ないですが、ホームセンターで簡単に購入できます。
ブランクキーを鍵屋さんで買う
駅前にあるような鍵屋さんで買うことができます。
お店に鍵本体や、鍵の写真、鍵穴の写真を持っていき、「ブランクキーをください」と言えば、正しいものを選んで売ってくれるはずです。
ブランクキーをインターネットで注文する
ブランクキー専門のネットショップや通販サイトからも購入できます。
ブランクキーには正しい選び方があるので、
「100種類以上あるからどれを選べばいいのか分からない」
という方でも安心して選べます。
ブランクキーの選び方
ブランクキーを選び方は複製キーか純正キーかで変わります。
複製キーとは、ブランクキーを使って作られた鍵のことです。
複製キーにはアルファベットと数字が刻印されています。
この刻印がブランクキーの型番になるので、同じ型番のブランキーを購入すればよいのです。
純正キーとは、鍵メーカーが作ったものでブランクキーから作られていない鍵をさします。
主なメーカーは、
・MIWA
・GOAL
・KABA
などです。
純正キーには、メーカー名と鍵番号が刻印されています。
メーカー名が書いてある場合は、メーカー公式ページで製品名を調べ、その製品に合うブランクキーを検索しましょう。
豆知識 純正キーとブランクキーは硬度が違う
ブランクキーは削って使うことを前提で作られています。ですから純正キーよりも柔らかくできていて、少し傷みやすくなっています。
純正キーの注文は鍵のレスキューにご依頼ください。
自分で鍵をつくる方法:形を探る編
必要なものが全て揃ったら、いよいよ作業スタートです。まずはどうやって形を探るか決めましょう。
複製キーや純正キーが手元にある場合は、それを真似して削るだけでOKです。
→合鍵から作る
複製キーや純正キーが手元になる鍵が無い場合は、鍵穴の中をのぞいて形を探っていきます。
この方法は鍵屋も実際に使うテクニックです。
→鍵穴から作る
方法A 合鍵から作る
手元に複製キーや純正キーがある場合は比較的簡単に合鍵を作ることができます。
位置と高さを見極める
鍵のギザギザはランダムに見えますが、実はルールに則って削られています。
そのルールというのが、①位置のルールと②高さのルールです。
①位置を見極める
一定の幅(ピッチ)の山が並んでいますね。図ではピッチが大きい山が3つ、小さい山が2つあります。
まずはお手持ちの鍵で、この幅の間隔を見極めましょう。
②高さを見極める
次に、それぞれの山の高さに注目しましょう。高さもランダムではなく、ある一定の基準を持って山になっています。
図では、4段階の高さが確認できます。
左から1つ目の山は高さ4、
左から2つ目の山は高さ2、
左から3つ目と4つ目の山は高さ3
最後の山が高さ1です。
高さ0、つまり"削らない"場合もあるので注意してください。
形を読み取る
位置と高さを読み取ったら、油性ペンなどでブランクキーに印をつけていきます。
鍵の先端をしっかりと合わせて、削る箇所に印を書きましょう。
印の位置を間違えると合鍵として機能しませんので慎重に行うことをおすすめします。
方法B 鍵穴から作る
鍵穴の中をのぞくと、鍵の形を探るためのヒントがあります。それを頼りに合鍵を作っていきましょう。
鍵の段差のルール
そのギザギザやぽつぽつですが、実は山の位置と高さには決まりがあるんです。
これは「合鍵から作る」で説明しているので、そちらを確認してください。
山の高さと鍵の仕組み
鍵穴から合鍵をつくるには、鍵の仕組みを理解する必要があるのでご紹介したいと思います。
鍵山は、ピンをちょうど良い高さに持ち上げるためについています。
シリンダー(鍵穴)は、
・トップピン
・ボトムピン
・内筒
・外筒
の4種類のパーツからできています。
正しい鍵が刺さっていると、ピンがちょうど良い高さに移動し、内筒の回転を邪魔するものがなくなります。
これが"鍵穴が回る"ということなんです。
一方、正しい鍵が挿さっていないと、ピンが内筒の回転を邪魔します。
このように、鍵のギザギザは鍵穴のピンの高さを調整するためにあるのです。
鍵穴の読み取り方
「ちょうどいい高さ」→「鍵穴が回る」
この法則を活かして、山の高さを調べましょう。
ピンをちょうど良い高さに持ち上げたときだけ、鍵穴がほんの少しだけ動きます。
つまり、鍵穴が動いたときの、
「ピンを持ち上げた高さ」 = 「山の高さ」
となることを利用し、形を探っていくのです。
鍵穴に回転力を加えながら、ピンを正しく持ち上げると鍵穴がちょっとだけ回ります。
どれだけピンを動かしても、鍵穴が回らない場合は、他のピンを操作してみてください。
このようにして、一本ずつ持ち上げていき、全ての山の高さを探っていきます。
ここまで説明してきましたが、ピックなどの道具を準備することや、ピンの高さを探ることは鍵屋さんでないとなかなか難しいです。
そのため、鍵穴からピンの高さを探ることができなければ、鍵屋さんに鍵穴から合鍵を作ってもらいましょう。
自分で鍵をつくる方法:削る編
ブランクキーを用意して、鍵の形が分かったら削るだけです。
この作業が重要かつ大変になるので頑張りましょう!
削る際にブランクキーが動かないように、固定する道具も用意すると削りやすいです。
まずは印をつけた箇所を傷をつける程度に削ります。
あとは、手本となる鍵と比較しながら深さを決めて掘っていきます。
一気に深く掘るよりも、何回も比較しながら慎重に作業を行いましょう。
鍵のレスキューに頼む編
最後に、一番簡単な合鍵製作方法を紹介します。
そう、出張鍵屋「鍵のレスキュー」に頼めば、電話するだけで鍵穴から鍵を作ってくれるんです。
鍵のレスキューはTV出演実績多数。実はあのドラマの金庫開けシーンで演技指導に呼ばれたりもしてるんです。
警察の強制捜査にも協力するなど、そのサービスは高く評価されています。
ご依頼の3ステップ
1電話する
お電話一本で日本全国24時間どこへでも駆けつけます!
2待つ
一番近くにいるものをお手配します。鍵のレスキューは作業時間だけでなく、到着時間も短いんです。
3電話する
受注を全て自社で行っているので中抜き費用がありません。
例えるなら、農家さんから直接野菜を買うようなもので、質の高いサービスを安くご提供できるんです。
鍵屋のレスキューはどうやって合鍵を作るのか
その場で素早く鍵を作ることができる鍵のレスキューですが、どのように合鍵をつくっているのか紹介したいと思います。
前述のように一から手で削って行うこともありますが、基本的にはキーマシンと呼ばれる機械を使ってつくります。
キーマシン
ギザギザの鍵を作るためのマシンです。コンピューター制御のものもあります。
鍵屋さんでもっともよく使われる機械であり、方法です。
特殊キーマシン
ディンプルキーやウェーブキーなどの防犯性が高い精密な鍵用のマシンです。
この機械によって、鍵屋でも複製難しい種類の鍵でも合鍵を作ることができます。
そのほかにもブランクキーが無い場合に使うミーリングマシンや、特定の鍵専用のキーマシンもご用意していますので、様々な鍵に対応可能です。