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空き巣が嫌がるマンションの特徴と防犯対策を解説
一人暮らしや同棲を機にマンションに引っ越しをしようという方がいらっしゃると思います。その時に気になるのがマンションのセキュリティではないでしょうか?
今回は空き巣が嫌がるマンションの特徴と防犯対策について解説します。立地や特徴、セキュリティなど色々な視点から解説しますので、ぜひマンション選びの参考にしてください。
空き巣が嫌がるマンションの立地
まずは、空き巣が嫌がるマンションの立地について解説します。
どのような特徴のある立地が安全なのか気になる方はチェックしてください。
夜でも明るい
マンション周辺の道に街灯が多く、夜でもしっかりと見えるくらい明るい場所を空き巣は嫌がります。明るければ犯行中や逃走中の姿を見られやすくなるためです。
引っ越す前や内見時に、マンション周辺の道がどれくらい明るいのかを確認しておきましょう。
ある程度の人通りがある
道が明るいとしても、人通りが無ければ犯行を気付かれることはありません。反対に、人通りが多すぎると人混みに紛れて隠れることが可能です。
なので、ある程度人通りのある立地を選びましょう。人から見られるけれども紛れることはできないような立地を空き巣は嫌います。
見通しが良い
死角が少なく、外からの見通しが良いマンションを空き巣は嫌がります。侵入や犯行を周りから見られやすくなるからです。気付かれると成果を得られないどころか逮捕される危険性があります。
細い路地などが少なく、生い茂った草木や高い壁が周りにない立地にはあまり近づかないでしょう。
交番や警察署が近くにある
空き巣にとって最悪なのは逮捕されることです。そのため、通報からすぐに駆けつけられる場所や、警察に職務質問されやすい場所を空き巣は嫌います。
交番などが近いと、付きまといなど犯罪が発生した時にすぐに駆け込める場所となるので便利です。
空き巣が嫌がるマンションの特徴
立地の次は、空き巣が嫌がるマンションの特徴です。
ここでは鍵などの道具ではなく、マンションの作りや体制に焦点を当てて解説します。
4階建て以上である
空き巣を含む侵入窃盗の件数は警察庁統計によると、一戸建てで16,316件、3階建て以下の集合住宅で4,083件、4階建て以上の集合住宅で1,900件となっています(令和2年)。
4階建て以上のマンションが相対的に少ないこともありますが、侵入窃盗の件数は一番少ないです。高層階への侵入は命がけであるとともに、簡単ではないので空き巣も嫌がります。
しかし、4階以上に住んでいないとその効果が薄くなりやすいので、3階以下の場合は防犯対策を強化しましょう。
24時間体制で見張っている
24時間体制で管理人やコンシェルジュが見張っているマンションを空き巣は嫌います。住人がいないとしても管理人が見張っているので、いつ犯行に気付かれてもおかしくありません。
また、住人に対する声掛けなども空き巣が嫌う要因となっています。
コミュニティが形成されている
下見や犯行時に声をかけられたことが原因で、空き巣犯は犯行を諦めます。
挨拶や声掛けを行うには、マンション内のコミュニティが形成されていることが大切です。コミュニティが形成されているマンションに行くと不審者だと気づかれやすいので、空き巣はそのようなマンションを嫌います。
空き巣が嫌がるマンションのセキュリティ
次は空き巣が嫌がるマンションのセキュリティについて解説します。
これがついていれば防犯性が高い物件です。
オートロックが多い
エントランスから自室までのオートロックの数が多いマンションを空き巣は嫌がります。オートロックが1箇所なら住人に紛れて侵入できますが、2重になっていると途中で怪しまれる確率が高いです。
また、侵入に成功する確率も低いので空き巣をシャットアウトすることもできます。
防犯性の高い鍵が使われている
ディンプルキーやウェーブキーなど防犯性の高い鍵を使用しているマンションを空き巣は嫌います。
ピッキングや鍵穴壊しなどの手段が通用しないので侵入ができません。開けようとしても相当時間がかかるので、犯行を途中で諦めることが多いです。
玄関ドアの鍵付近にドアガードが付いていれば、玄関の鍵をこじ開けることがほぼ不可能なので、空き巣はさらに嫌うでしょう。
窓からの侵入が困難
ベランダなどの足場がない、外れない格子が付いているなどの対策がしてあるマンションを空き巣は嫌います。
玄関から侵入できないとなると窓から侵入してきますが、その窓も封じられると侵入することができません。
ベランダなど窓付近に足場があるマンションでも、防犯ガラスなどの対策がしてあれば侵入を防ぐことができます。
防犯カメラが多い
防犯カメラが複数台設置してあるマンションを空き巣は嫌います。
1台なら死角に入れば映りませんが、複数台あるとどうしても下見や犯行の様子が映ってしまうからです。
犯行の様子が映ると逮捕の証拠になるので、防犯カメラの多いマンションを好む空き巣は少ないと思います。
モニター付きのインターホンがある
モニター付きのインターホンがあれば、誰が来たのか室内から確認できるので、直接対峙する必要はありません。
また、カメラに映った人を録画できるので、不審者が来たことも確認可能です。
下見のためにインターホンを鳴らす空き巣もいますが、記録として残ることを嫌うので、そのようなマンションには近づきにくくなります。
空き巣に狙われやすいマンションの立地
反対に、空き巣に狙われやすいマンションについて解説します。
まずは立地からです。
繁華街の近くにある
繫華街は多くの人が入り乱れており、治安も決して良いとは言えません。空き巣は、下見や犯行の際に人混みに紛れやすく、捕まえるのが困難な場所を好みます。
空き巣以外にもひったくりなどの犯罪に巻き込まれやすいので、繫華街近くは防犯意識を高めることが大切です。
マンションのすぐそばに公園がある
公園は人が集まりやすいので、人混みに紛れることができます。また、長時間座っていても不自然ではないので、マンションの住人の属性や侵入経路などを下見することも可能です。
公園から生活環境が見える場所に住む時は、外から見えないようにするなどの対策を行いましょう。
暗くて人通りが少ない
街灯が少ない場所に位置していると周りから見えにくいため、比較的安心して犯行に及ぶことができます。
人通りが少なければ、明るい時間に犯行を行っても周りに人がいないので気付かれることはありません。
暗くてもある程度人通りがあれば不審な音や行動に気が付くことができますが、人通りも少ないとなると空き巣にとって好都合な立地となります。
幹線道路や線路沿いに位置している
幹線道路や線路沿いは騒音が大きいため、窓ガラスを割っても音がかき消されます。そのため、空き巣にとって犯行を行うのに好都合な場所です。
車がすぐに出やすかったり、駅に近かったりすると、すぐに遠くへ逃げられるため、空き巣に狙われやすくなってしまいます。
角地にある
2つの道路に面していて立地的には好条件の角地ですが、周りから建物の様子を見やすというデメリットがあります。
建物が隣接していると横から家を覗くのは困難かつ不自然です。しかし、 角地だと横からマンションを見ることができるので、生活環境や侵入経路が空き巣に知られてしまいます。
また、道路が2つ以上あるため、空き巣にとって逃走しやすい場所にもなってしまうのです。
見通しが悪い
マンション周辺に高い壁があったり、草木が生い茂っていたりすると空き巣に狙われやすいです。周りから犯行の様子を見られにくいので空き巣に入るには良い立地となります。
また、マンションの塀が高かったり、外から見えない柵だったりすると周りから犯行が見られないので、空き巣に狙われやすいです。
空き巣に狙われやすいマンションの特徴
立地以外の要素で空き巣に狙われにくいマンションの特徴をご紹介します。
できて間もない
新築のマンションだと、マンション内のコミュニティが形成されていません。また、入居者が続々と入ってくるので、見たことのない人がマンションに居ても気づきにくいです。
容易に侵入できてしまう状態なので、防犯性の強化に努めましょう。
単身者が多い
単身者向けのマンションだと、留守にしている時間が長いため、空き巣に狙われやすいです。留守にしている時間が長いということは、それだけ空き巣に入る機会が増えることになります。
また、ファミリータイプよりもマンション内のコミュニティが形成されておらず、不審者情報の共有や声掛けなどが行われていないことが多いです。
空き部屋が多い
入れ替わりや空きが多く出る物件は空き巣に狙われやすいです。
空き部屋が多いと不動産会社の社員や内見者が多く訪れます。そのような人を装うことでマンションに入っても不審に思われません。
また、不動産屋が置いた鍵を使って空き部屋に侵入し、ベランダを伝って空き巣に入る可能性もあります。
管理が行き届いていない
駐輪スペースに自転車が何日も放置されていたり、出入口に落ち葉などのゴミが溜まっていたりするなど、共有部分の管理が行き届いていないマンションは空き巣に狙われやすいです。
マンションの住人が共有部分に関して無関心であること、管理人がほとんどいないことが露呈してしまい、防犯意識の低いマンションであると空き巣に認識されます。
空き巣に必要な道具が準備されていたり、工作が行われていたりしても何もしてこないので、空き巣にとって好都合です。
侵入できる足場がある
ベランダの柵や木など、侵入できる足場があるマンションは空き巣に狙われやすいです。オートロックがあっても、窓から侵入されてしまえばひとたまりもありません。
2階以上に住んでいたとしても、足場があれば簡単に入られてしまいます。
外に階段や廊下がある
外に廊下や階段があると、家から出たかどうか外から確認できます。ただ、空き巣が侵入する様子も外から確認できるので、完全なデメリットとは言い切れません。
ただ、敷地外から登れる外階段があると、オートロックなしで玄関にたどり着けるので空き巣に狙われやすいです。
屋上に入りやすい
高層階を狙う空き巣は屋上からの侵入を試みます。そのため、屋上に簡単に入れてしまうマンションほど空き巣に入りやすいです。
屋上に入るには鍵が必要だったり、隣の建物から飛び乗ったりすることができなければ安心ですが、そうでない場合は高層階でも防犯性を強化する必要があります。
空き巣が嫌がるマンションの防犯対策
空き巣が嫌がるマンションの特徴と、空き巣に狙われるマンションの特徴を解説してきました。
空き巣が嫌がるマンションだからといって必ず被害に遭わないわけではないですし、狙われやすいマンションでも被害に必ず遭うわけではありません。どちらもしっかりと対策を行うことが大切です。
ここからは空き巣被害に遭わないため、自分でできる空き巣対策をご紹介します。
鍵を閉める
4階建て以上のマンションで一番多い侵入方法が、無締りの場所からの侵入です。
オートロック付きのマンションだから鍵を閉めなくても大丈夫と言った油断から無締りが生じます。ゴミ捨てに行った数分の間に空き巣が侵入することも珍しくありません。
家を出る時、玄関の鍵はもちろん、窓の鍵もきちんとかけるようにしましょう。家に帰った時もすぐに玄関の鍵をかけることも大切です。
鍵を外に置かない
無締りの次に多いのが合鍵による開錠です。ポストやトランクルームなどに鍵を置いておいた隙に、その鍵を使って侵入してきます。
鍵の管理は面倒ですが、被害に遭わないためにも鍵は必ず持ち歩きましょう。
どうしても鍵を持ち歩きたくない方は、サムターンに取り付けるタイプのスマートロックをおすすめします。これがあれば、スマホで解錠できるので鍵を持ち歩く必要はありません。遠隔で解錠できる製品もあるので、お子様がいるご家庭でも使いやすいです。
鍵番号を見られないようにする
鍵番号から合鍵を不正に作成して侵入する方法があります。カバンなどに入っている鍵から鍵番号を入手するため、合鍵が作られたかどうか確認するのが難しいです。
不正な合鍵作成を防ぐために鍵番号を隠しましょう。鍵のヘッドに付けるカバーで鍵番号を隠すことができます。カバーは数百円程度とリーズナブルです。
もし、合鍵を勝手に作られたと思ったら、鍵交換をして合鍵を使えないようにしてください。
窓ガラスを防犯仕様にする
玄関から侵入できない場合は、窓ガラスを割って侵入してきます。マイナスドライバーやライターを使った大きな音の出ない方法を使うので厄介です。
なので、窓ガラスを割られないように強化しましょう。防犯ガラスに交換すれば、外からの攻撃を受けても割れにくくなります。
交換が難しい場合は、防犯フィルムを窓全体に貼ることで同様の効果を得ることが可能です。
窓に補助鍵を付ける
窓ガラスの強化が難しければ、窓に補助鍵を付けましょう。窓ガラス割られて鍵が開けられたとしても、補助鍵があれば窓を開けることはできません。
ツマミを回して取り付ける補助鍵が一般的ですが、ツマミを回されると補助鍵が外されてしまいます。
鍵機能付きの補助鍵にすれば、ツマミを回して外されることが無くなりますので、さらに高い防犯性を望む方におすすめです。
マンション内コミュニティを形成する
マンション内のコミュニティを形成することで、声掛けや不審者情報の共有を行うことができます。空き巣は声をかけられることを嫌うので、コミュニティ形成は有効な防犯対策です。まずは共有部分での挨拶から始めましょう。
ただし、女性の場合は距離を詰めすぎると犯罪に巻き込まれる可能性もあるので、程よい距離感で接しましょう。
空き巣が嫌がるマンションでも防犯対策は怠らないように
空き巣が嫌がるマンションの特徴を知ることはできたでしょうか?防犯性が気になる方は、対策がきちんとしてある物件を選びましょう。
マンション側の対策だけでは不十分な面もあるので、自分で対策できる部分は対策をして空き巣に入られないようにすることも大切です。
特に、少しの間でも鍵をかけることを意識するだけで空き巣に入られる確率をグッと下げることができますので、ぜひ行ってみてください。