廃止シリンダーについてです。廃止シリンダーとは製造・販売が廃止されている鍵のことを言います。廃止された理由としては、①シリンダーの流通が増え、鍵違い数に限界が出てきたこと ②備わっているセキュリティよりも更に高いセキュリティが求められるようになったこと の2つが挙げられています。
廃止シリンダーの一覧
・ディスクシリンダー ・ECシリンダー(76EC)(83EC)(E6) ・UXシリンダー ・PXシリンダー ・URシリンダー(A型)(D型)の9つになっています。※マスターキー付き物件、合鍵複製注文等は各シリンダーで廃止状況が異なります※
もちろん廃止シリンダーといっても〝メーカーで製造・販売をしていないよ〟という意味なので、そのまま使用し続けていても問題はありません。ただ、廃止理由を説明したように、廃止シリンダーは鍵違い数の限界を迎えています。簡単に鍵の複製をされてしまう・安易にピッキングが可能になるということを意味しますから、廃止シリンダーを使用し続けるというのはデメリットが多いかなと。
廃止シリンダーの交換作業例(立川市西国立)
元々、引戸扉についていたシリンダーは、廃止シリンダーのUR(D型)。鍵穴が横向きで、持ち手の鍵の刻みは左右対称の形をしています。特徴としてはリバーシブルで使用できるのでどちら側の面からでも差し込めるようになっています。
URのD型は一応、マスターキー物件の受注などは2018年まで可能のようですが、今後も安全に長く使用していこうというお客様には不向きですし、この西国立のお客様宅のように戸建の場合は新しい鍵への交換をお勧めします。また鍵交換のとき、私たちがお客様から出していただきたい希望が3つあります。
☆どの位の価格帯がベストか?(価格)
☆どの位の防犯スキルを求めるか?(防犯性)
☆一人暮らしor家族世帯か?(利便性)
この3つの希望を聞いてから、新しい鍵の設置をしていきます。そして西国立での玄関には、新しく美和のPRシリンダーを設置させていただきました。西国立のお客様のように、廃止シリンダーとは知らず〝鍵が不調だから交換してほしい〟という依頼でたまたま交換へ繋がるケースが多いですが、私たちとしては〝廃止シリンダーだから鍵を交換したい〟という流れになってほしいなと思っております。