本日は「何故、鍵は折れるのか?」について。
「鍵をさしても途中までしか回らない」
依頼の電話があり、現場で詳細を聞いてみると「1ヵ月前くらいから鍵の接触が悪かった」というお客様。どうしても年数の経った鍵を使用していると、シリンダーの内部に汚れは蓄積されていきます。
鍵穴の中に汚れがたまって、鍵が使えなくなることがあると話すと大抵のお客様は〝え?汚れがどうやって入り込むの?〟と不思議に思われますが、空気中のホコリやチリは、使用年数が経過すればするほど、鍵穴に入り込んで溜まります。その溜まったホコリやチリがピンなどにこびりつくと、自然と鍵を差しても回りが悪くなったり、スムーズな施錠を阻止するようになっていきます。
鍵の接触不良の作業内容はシリンダーの分解から始めます
シリンダーを分解することで、ピンの状態や本体ケースの汚れなどが確認できるため、鍵自体をばらばらにし原因を細かく見ていくのです。一部品ずつ分解し見ていくと、長年の汚れが見えてきたり、詰まりの原因がある場合はその詰まった物が見えてきます。
鍵がスムーズに回らない・接触が悪いと感じたときに市販で売っている潤滑剤を鍵穴に差し込む方がいます。この潤滑剤が鍵穴内で固まってしまい、さらに鍵が回りづらくなり、最悪の場合は鍵が折れてしまうこともありますので注意が必要。
<ホコリ・チリ等での汚れ><自身で対処しようと潤滑剤をさす>
この二つが、鍵折れの原因に大きく繋がっていることもあります。幸い、こちらのお客さんの〝途中までしか回らない鍵〟は抜けたので良かったのですが、もしここでお客さんが私たちに依頼する前に、無理に回そうとしていたら、鍵を何度も抜き差ししていたら、鍵は折れていたと思います。
同じ鍵を長年使用している方は、一度シリンダー内部の汚れを把握し洗浄することが重要です。もちろんその時はご自身で分解するのではなく、鍵屋など専門の方へ頼みましょう。鍵が折れてしまう前にシリンダー洗浄をすれば鍵交換などの負担も少なくなります。トラブルを未然に改善する心掛けが大切です。
現場マンション(名古屋市緑区中京競馬場前近く)