こんにちは、大阪支社の松野です。
今日のブログテーマは「ディスクシリンダーとピッキング問題」
現場(大阪市北区中津マンション)での開錠写真です。
鍵の種類は美和ロックのディスクシリンダーというものになり、鍵穴が〝くの字〟になっていて、刻みがあるのが特徴です。最近の鍵だと、刻みではなくボコボコとしたくぼみをした構造のもの、リバーシブルで使用できるものが多い中、ディスクシリンダーの差し込み時は縦と決まっています。
しかしこのディスクシリンダーは既にメーカーでは廃番となっており生産されていません。
大きな理由として、数多く製造されていたことで鍵違い数の限界を超えたことがあげられています。鍵違い数の限界を超えたということはつまり、このディスクシリンダーのスペックよりも更に高いセキュリティが鍵に求められるようになったからと言われています。
昔なら鍵屋や専門業者でないとピッキングできなかったディスクシリンダーも、今では泥棒など不法侵入のプロであれば簡単にピッキングできてしまいます。
〝鍵がついていれば安全〟
〝鍵はどんな種類でも完璧なセキュリティ〟
こんな時代は終わったのかもしれません。
ただ実際には廃盤になっているといっても、上のお客様玄関のようにディスクシリンダーを設置されている方もいると思います。そのためディスクシリンダーを使用されているお客様から、紛失や開錠依頼・故障での修理依頼が入ったとき、私は一番最初に鍵の交換をお勧めします。
もちろんディスクシリンダーを使用される上での注意点(上記で話したような防犯上での注意)を説明した上で、お客様が交換したいと希望されればのお話なのでご安心を!
とはいえ、急なトラブルで依頼されているので〝いきなり鍵交換?!高く請求しようとしてるんじゃないの?〟と思われてしまうことも多いですが、冷静に考えていただければ納得いただけると思います。
例えば→鍵紛失でスペアキーもない場合の開錠依頼では、開錠+鍵製作になります。そうなるとこのディスクシリンダーを開けて、もう1本製作するよりも、セキュリティの高い鍵を新しく設置する方が負担も少ないです。何より長い目で見たときの安心感、安全面に大きく差が出てきます。
鍵屋さんによっても作業内容や案内も変わってくるので、お客様自身にもしっかり吟味していただく必要があります!
※なかには何も言わず勝手に鍵交換をして高額請求する鍵屋もあるようなので注意※
当社ではディスクシリンダーの鍵も取り扱っていますし、同じ鍵のままでいい!というお客様には使用されているものと全く同じディスクシリンダーを作ることもできます。新しい鍵に交換したいといった場合でも沢山の種類の中から鍵を提案させていただいています。
(例) U9の鍵への交換
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(例) オプナス チェンジングキーシリンダーへの交換
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ちなみに今回のお客様(大阪市北区中津)は、来週に鍵交換を予定しています。
ディスクシリンダーから、JNシリンダーという種類のものに交換を検討されているようです。JNシリンダーとは、持つタイプの鍵の中では今1番安定した防犯対策がとられているシリンダーです。耐ピッキングがされているので、鍵屋であってもピッキングでの開錠には時間がかかるといわれている位、セキュリティが高いのが特徴です。
ここだけの話ですが、急なトラブル時(開錠依頼の場合)は高いセキュリティ構造でなかなか開けさせてくれず、鍵屋泣かせのシリンダーでもあります。
でも裏を返せば、それだけ安全を確保できる鍵ってことではないでしょうか!
このJNシリンダーは、メーカーや細かな種類によって沢山の鍵タイプがあり、当社でもご案内が可能ですので、ディスクシリンダーをお使いの方で鍵交換を検討されている方・防犯面で不安を感じた方は、お気軽に相談いただければと思います。
交換相談だけでなく、今現在の鍵の状態のままセキュリティを上げる方法などの相談もOK!
「ディスクシリンダーとピッキング問題」は鍵屋として切っても切り離せない不安材料のため、今日は鍵屋だからこそ分かる鍵種類での問題点をお話させていただきました。
防犯面、鍵選び、での参考になれば光栄です!