位置情報タグの特徴
- Apple AirTagやANKER eufy Smarttrackなどをキーホルダーに取り付けるだけで、スマホから場所を確認できます。
- 家族のスマホと紐づけておけば、鍵が家の外に持ち出されたタイミングでも通知を受け取れます。
- 音を鳴らす機能もあるため、「どこに置いたかわからない」というシーンでも探し出すことができます。


認知症の鍵トラブルは、進行段階によって原因も、必要な対策もまったく異なります。
初期なら指紋・顔認証で鍵の紛失を対策し、中期以降は開閉通知とGPSタグを組み合わせた多層的な見守りが重要になります。
この記事では、段階ごとに今すぐできる対策をSTEP形式で解説し、遠距離介護で離れていても、すぐに動ける内容をまとめました。
対策を考える前に、まず大切なのは「症状が今どの段階にいるか」を把握することです。
進行段階によって想定されるトラブルも、有効な対策もまったく異なりますので、必ず確認をしましょう。

認知症は前兆を除くと、大きく「初期(軽度)」「中期(中等度)」「末期(重度)」の3段階に分けられます。
現在どの段階にいるかによって、想定されるトラブルと必要な対策がまったく異なります。
| 進行段階 | おもな症状 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 初期 (軽度) |
物忘れが始まる 鍵の置き場所を忘れる 暗証番号を忘れる 一人で外出できる |
スマートタグで紛失防止 指紋・顔認証の導入 |
| 中期 (中等度) |
見当職が低下する 夜間徘徊が始める 扉を誤認することがある |
開閉通知付きスマートロック 扉の視認性を下げる工夫 カメラ・センサー設置 GPSタグの携帯 |
| 末期 (重度) |
常時介護が必要 単独外出が困難 鍵操作が難しくなる |
補助鍵の追加 施設入居の検討 |

「鍵をかけていたのに、気づいたら外に出ていた」という経験をされた介護者の方は多いはずです。
警察庁の行方不明者の統計でも認知症の占める割合は大きく、こうした行動の背景には、認知症特有の症状や心理的な変化が関係しています。
具体的には、以下のような要因が考えられます。
暗証番号・ICカード・スマートフォン・指紋認証など複数の認証方式を組み合わせられる製品も多く、物理キーの紛失リスクを減らせます。
「外に出てはいけない」という認識が薄れ、思い立ったらすぐ行動してしまいます。
「ここは自分の家ではない」「この扉はトイレの扉だ」という誤認が生じることで、外に出ようとするケースもあります。
玄関は徘徊・外出トラブルが最も起きやすい場所です。
ここでは軽度・中等度それぞれの段階に合わせて、実際の導入の流れをSTEPで追いながら解説します。
まだ一人で外出ができる軽度の段階では、本人の自立を尊重しながら「鍵のトラブルをなくす」ことが最優先です。

暗証番号を忘れたり鍵をなくしたりする場合は、鍵やカードが不要な生体認証タイプが便利です。
指紋や顔で解錠でき、操作も簡単なため、認知症初期の方にも使いやすい方式です。
例えば、「SwitchBot ドアロック Ultra 顔認証セット」は、顔認証や指紋認証に対応した使いやすいモデルです。

扉の側面や錠前にメーカー名・型番が書かれています。
「どの鍵か判断できない」という場合は、鍵のレスキューへお気軽にご相談ください。

指紋・顔認証対応のものは鍵を紛失する心配がないのがメリットです。
「どれが良いかわからない」「工事が必要かもしれない」という場合も、鍵のレスキューにご相談いただければ現地の状況に合わせてご提案します。

製品専用アプリをご家族のスマホにインストールし、開閉履歴をリアルタイムで確認できる状態にします。

アプリから遠隔で施錠できるかテストしておきましょう。「設置から設定までお任せしたい」という方は、鍵のレスキューにお気軽にご相談ください。
鍵自体の紛失防止には、位置情報タグ(スマートタグ・GPSタグ)の活用が効果的です。
位置情報タグの特徴
中期になると、「本人が無意識のうちに外に出てしまう」リスクが高まります。
鍵の対策に加えて、気づきの仕組みを組み合わせることが大切です。

進行段階が中期以降は、「いつ扉が開いたか」を即座に知ることが重要です。
例えば、「URANUS MOBILE」は、開閉通知機能で外出のタイミングを把握しやすいサービスです。

開閉通知付きスマートロックは、扉が開くたびにスマホへプッシュ通知を送れます。設置や取り付け方法に不安がある場合は、鍵のレスキューにご相談ください。

徘徊は夜間から早朝にかけて起こりやすい傾向があります。
例えば22時〜6時は、家族のスマホ操作がないと解錠できないようにするなど、時間帯に合わせた設定をしておくと安心です。

スマートロックとは別に、玄関や勝手口、窓にもセンサーを付けておくと、ほかの出入り口が開いた時にも気づきやすくなります。
SwitchBotなどの開閉センサーを使う家庭も増えています。

すでに外に出てしまった場合の備えとして、位置情報タグをご本人に持たせておきます
認知症の方は、目に入ったものをきっかけに動き出すことがあります。
玄関がいつものまま見えていると、「ちょっと外へ行こう」と自然に足が向いてしまうことがあるため、あえて玄関を目立たせない工夫をするのも手段です。
不意の外出を防ぐ工夫
遠距離介護では、直接様子を見に行けない場面も多いでしょう。
スマートロックの通知だけでは、「本当に外へ出たのか」「外に出た時の服装」までは完全に把握できません。
カメラやセンサーを併用することで、離れた場所にいても状況を確認しやすくなり、より安心して見守れるようになります。

玄関カメラを組み合わせることでより確実な見守りが実現できます。
人の動きを感知するとスマホへ通知が届き、映像も自動で記録されます。
玄関の出入りが分かる位置に設置しておくと安心です。
外出した時間帯や、その時の様子をあとから映像で確認できます。
家族間で状況共有しやすい点もメリットです。
カメラ越しに声をかけられるため、外へ出ようとしている時に呼びかけたり、様子を確認したりするのに役立ちます。

玄関内側(出る瞬間を捉える)と玄関外側(戻ってきたか確認)の2か所が理想です。
まずは内側に設置することから始めてみましょう。

カメラはWi-Fiに接続して動作します。
家にインターネット環境があるか確認し、必要に応じてポケットWi-Fiやホームルーターの導入を検討しましょう。


スマートロックの取り付けが難しい場合でも、センサーを付けることで扉が開いた時にスマホへ通知を送れます。
Switch Bot ドアセンサーのような開閉センサーや、人感センサー、アラーム付きドアストッパーを使えば、玄関まわりの動きに気づきやすくなります。
鍵の対策をしていても、気づかないうちに外へ出てしまうケースはあります。
万が一に備えて位置情報タグを持たせておくと安心です。
なお、位置情報タグは種類によって使い方や探しやすさが違うため、状況に合ったものを選ぶことが大切です。
位置情報タグには大きくスマートタグとGPSタグの2つの種類があります。
それぞれの特徴を理解して、状況に合わせて選びましょう。
| 項目 | スマートタグ | GPSタグ |
|---|---|---|
| 代表製品 | AirTag・eufy・ SmartTrack | GPS BoT・みまもりGPS・まもサーチ3 |
| 費用 | (3,000〜10,000円程度) | 本体+月額300〜1,000円程度 |
| 仕組み | Bluetooth通信で位置特定 | GPS衛星・4G回線で位置特定 |
| 精度・範囲 | 都市部では高精度 屋内・過疎地は苦手 |
どこでも安定 屋内・地下は弱い場合あり |
| こんな方に | 費用を抑えたい方 | 正確な位置把握が必要な方 |
位置情報タグは、普段から持ち歩く物に付けておかないと意味がありません。
とはいえ、認知症の方は違和感のある物を嫌がって外してしまうこともあるため、鍵や靴、杖などに自然になじむ形で取り付ける工夫が大切です。

毎日同じ靴を履く習慣があれば、靴の中敷きの下に薄型タグを忍ばせます。
本人は気づかず、毎日確実に携帯できます。

お気に入りのカーディガンや上着に内ポケットを縫い付けます。
薄型の製品なら違和感もほとんどありません。

毎日決まったカバンを持ち歩く方は、内ポケットの奥に入れておく方法もあります。
杖を必ず使う方であれば、グリップ部分やストラップにタグをつけます。
目立ちにくいケースを使うとさらに効果的です。
「導入したいけど費用が気になる」「賃貸だから工事はできない」という方も多いはずです。
費用目安から賃貸でも使えるタイプ、介護保険の活用まで、まとめて確認しましょう。
本体費用だけではなく、工事が必要かどうかも一覧で合わせて確認しておきましょう。
| 種類 | 本体費用目安 | 工事費用目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 後付け型 | 5,000〜50,000円以上 | 不要〜5,000円以上 | SwitchBot・Qrioなど 一部ドアは取り付け不可 |
| 交換型 | 30,000〜150,000円以上 | 10,000〜30,000円以上 | 高セキュリティ 工事が必要 |
| 補助鍵 | 500〜5,000円以上 | DIY可〜5,000円以上 | 両面テープ式あり |
| 玄関カメラ | 3,000〜30,000円 | 基本不要 | Wi-Fi環境が必要 クラウド保存は月額あり |
| ドアセンサー | 2,000〜5,000円 | 不要 | 電池交換のみ |
| スマートタグ | 3,000〜10,000円 | 不要 | 月額不要 精度に制限あり |
| GPSタグ | 3,000〜10,000円 | 不要 | 月額300〜1,000円程度 |

玄関・扉周りの安全対策は、介護保険の「住宅改修費用支給制度」の対象となる場合があります。
引き戸への変更やドアノブのレバーハンドル化、扉の幅拡張といった工事が対象に含まれており、要介護・要支援認定を受けている方であれば、20万円を上限に工事費用の1~3割負担で利用できます。
工事前の申請が必須のため、必ず確認しましょう。

賃貸物件では、ドアへの穴開けや加工、シリンダー交換などを行う場合、基本的には管理会社や大家さんの許可が必要になります。
ただし、以下の方法であれば、賃貸でも設置しやすいケースが多いです。
サムターンに被せるだけで取り付けられる製品が多く、退去時に元に戻せます。
扉に貼り付けるタイプのチェーンロックは、賃貸でも許可なく使えるケースが多いです(退去時は原状回復が必要)。
電源不要の電池タイプや、壁に穴を開けないタイプを選べば賃貸でも問題なく設置できます。
ここまで段階別にさまざまな対策を紹介してきましたが、最も大切なのは「一度設置したら終わり」と思わないことです。
この記事で紹介してきた対策をあらためて振り返ると、一つ重要なことが見えてきます。
「今どんな対策が必要なのか」「今の鍵でどこまで対応できるのか」は症状の進行や住環境によって変わります。
遠距離介護のお悩みも含め、不安を感じた際は「鍵のレスキュー」までお気軽にご相談ください。
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